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【センバツ】伝統の一戦…高松商「応援」に応えられず「情けない試合」早実・中村心大打ち崩せず


センバツ高校野球で早稲田実業(東京)が高松商業(香川)を8-2で破り、101年ぶりに勝利を収めた。試合は序盤から早実が主導権を握り、高松商の先発投手末包旬希が4回途中で4失点し降板。高松商はエース中村心大投手を攻略できず、打線は10安打を放ちながらも得点には結びつけられなかった。試合後、高松商の長尾健司監督は早実の応援と一体感を称賛しつつ、自チームの改善点を認識。主将の山田圭介は伝統の重みを意識しながらも試合の結果に失望感を示し、次回への再起を誓った。

早実対高松商 2回表早実1死一塁、末包は中村に先制適時二塁打を浴びる(撮影・上田博志)

<センバツ高校野球:早実8-2高松商>◇22日◇1回戦

高松商(香川)が早実(東京)に101年ぶりのリベンジを食らった。序盤に主導権を握られ、先発右腕の末包旬希(3年)が4回途中4失点で降板。打線も早実のエース左腕・中村心大(3年)を攻略できず、8、9回の反撃も届かなかった。10安打を放ちながら2得点どまり。長尾健司監督(54)は「追い込まれてからの強いボールに対応できなかった」と悔やんだ。

「早実ファン」を公言する指揮官は「応援もすごいし、早稲田の一体感をしっかり味わった」と伝統の一戦を堪能しつつ「スタンドのしびれる曲に後押しされて早実の選手も勢いがついていた。それに負けないような力をつけないとやっぱりダメかなと思いますけどね」と肩を落とした。

主将の山田圭介内野手(3年)は試合前から伝統校同士の対戦の重みをしみじみ感じていた。1909年(明42)創部時に誕生した部訓5つを練習前に唱える。「僕らで117代。部訓のおかげでいい結果が出たこともある。技術のほか、礼儀や大事なことが書かれている」。

伝統の一戦を終え、主将は「応援がすごかった。OBやオールドファンの皆さんがずっと楽しみにしていたカード。情けない試合になった」と悔しさを隠さなかった。「高商旋風じゃないですけど、もっと応援してもらえるチームになって甲子園に帰ってきます」。甲子園の借りは甲子園で返す。【中島麗】

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