
セレッソ大阪は22日、4月12日の鹿島アントラーズ戦(ヨドコウ)に幸福の神様「ビリケンさん」が来場すると発表した。従来通りベンチ入りする予定。
「ビリケンさん」とはC大阪のホームタウン、大阪市にある通天閣の公認キャラクター。その神様が来場すれば、J2時代の2008年5月3日徳島ヴォルティス戦の勝利を皮切りに、これまで11戦無敗(8勝3分け)の神話を継続させている。
J1リーグでのホーム鹿島戦は、この十数年のC大阪にとって最も相性が悪く、11年7月31日の対戦から昨年まで12連敗中。うち7試合が完封負けだ。引き分けでも連敗が止まるサッカー界において、屈辱的な記録が続いている。
最後に勝利したのは、MF香川真司(36)が初の海外挑戦となったドルトムント移籍直前の10年5月5日までさかのぼる。
そのクラブ史上最悪というホーム鹿島戦に「ビリケンさん」を初投入する。ファンマーケティング部によると、クラブ内でもさまざまな意見が出たというが、今季は勝利にこだわる姿勢を打ち出そうと、禁断の対決実現に踏み切った。
昨年10月2日、台風で延期された大阪ダービーに、ビリケンさんが約2年4カ月ぶりに来場。当時のC大阪はチーム状況が悪く、戦前は分が悪いとみられたが、攻守ともシーズン最高の内容で1-0と快勝した。戦うのは選手だが、理屈では説明できない力をビリケンさんは持っている。
過去11戦無敗のビリケンさんが、12連敗中のホーム鹿島戦で神通力を発揮できるか。クラブの公式サイトでは「ビリケンさんとともに勝利をつかみ取りましょう! 皆さまのご来場お待ちしております」と、来場を呼びかけている。
◆ビリケンさん 庶民の味方として古くから世界中で愛されてきた幸福の神様。1908年に米国の女性芸術家が「夢の中で見た神様」をモデルに制作した作品が起源とされる。日本ではC大阪のホームタウン大阪市の通天閣にある像が有名で、C大阪は過去、開幕前に通天閣のビリケンさんに必勝祈願をしたこともあった。