
<ウエスタン・リーグ:阪神3-5広島>◇14日◇日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎
ファーム新球場でのウエスタン・リーグ開幕戦で、阪神2軍が逆転負けを喫した。開幕投手に指名されている村上頌樹投手(26)が先発し、5回無失点とゲームメーク。6回には育成新外国人のジーン・アルナエス内野手(22)の先制打などで3点を先制した。だが3番手、ドラフト2位の今朝丸裕喜投手(18=報徳学園)が7回に同点に追い付かれると、5番手伊藤稜が9回に2点を奪われ、新球場の公式戦初白星はお預けになった。試合後の平田勝男2軍監督(65)の主なコメントは以下の通り。
-先発村上はさすがの内容
「やっぱり仕上げてきてるわね。もうあとはなんともコメントできない。上(1軍)の選手やからね。見ての通りよ。それはもう格が違うよ」
-村上は平田監督にプレッシャーをかけられたと
「そうよ。格の違い見せろって。大投手だから。村上と桐敷はファームじゃ無敵だったもん。あんまり1軍でチャンスもらえなかった投手が、堂々たるピッチングをするというところでね、いい見本。若い子たちには、昨日もそう言ったように可能性があるんだもん。そういった意味では、今朝丸なんかは今日の経験が彼を大きく(する)。(今日の)3月14日に打たれたのがいい糧になったと(なれば)。(最初から)そんなうまくいかなくていい」
-今朝丸は悔しい結果
「いやいやいや。いい経験。本人が悔しい気持ちはあるだろうけど、いいんじゃない。そんなにいい当たりじゃないのが、いいコースに飛んだっていうのもあるけど。それは最初にバチッと抑えて順風満帆で行くより、こうやって悔しい思いをした方が次の登板、次は先発させるよ。やっぱり中継ぎっていうのは難しいところもあるだろうし、そういう経験も。ましてや3点取った後で、力も入ったと思うし。次は先発させる。いつっていうのは、まだ言われへん。いろいろあるんだよ(笑い)」
-今朝丸は先発になればイニングも増やす
「もちろん。1イニングっちゅうわけいかんやろ。もう1人、勝ち越されるまでって思ったけど、いいところで椎葉が(抑えてくれた)。彼もリリーフで、あそこで三振とって、今日は椎葉が見事な三振をとった。伊藤稜も悪くないよ」
-伊藤稜は8回に3者三振も9回に2失点
「稜は今日、いいボール行ってたんちゃう」
-課題も出た
「ボークだけよ。いらんことせんでええねん(笑い)。(課題は)左バッターやな。強いて言うと。エナジック(との練習試合)のときも左バッターの方が。右にはドーンといってスライダーでカウント取れるけど。打たれて、稜にとってもいい勉強や。これ(伊藤)も先発のピッチャーやからね。もうピッチャーおらんから、先発を次はさせようと思ってるけど」
-アルナエスが4安打
「そうやん。ずっと教育リーグでも1番(いい)。(打率)3割以上、打ってるねん。ジーン(アルナエス)だけよ。打ってるの。コンパクトに(打って)。どこでも内野守れるし。バッティングいいもん。(6回先制打の)食らいついて一、二塁間への(当たり)見事やん」
-日本での成長は
「寮にも住んで。コンちゃん(コンスエグラ)も含めて。日本の文化にも慣れて。11月から来てるのが大きいんじゃない。秋季キャンプも参加して。ピッチャーの配球とか、そういうのもある程度、頭に入ってる。長打は望めないけど、バットコントロールいいもん」
-初勝利は明日に持ち越し
「いいことは取っとかないとダメなんよ。最初にそんないいことばっかりあっても困る。こうやって、平日にもかかわらず、すごいファンの方たちに見に来てもらって。選手たちもやりがいがあるよ」
-久々の2軍指揮で緊張感は
「緊張感ないね。もう何年やってんねん。違う意味で、選手たちにはやっぱり緊張感が持てるような、そういうあれでしてるけど。俺も『緊張して眠れませんなんて、(あなたは)いくちゅですか』って言われるやん。いいもんだよ。こんなお客さん、入っていいもんだよ。ユニホーム着てる冥利に尽きるよね。若返っちゃう(笑い)。お子様からから若返っちゃう(笑い)。60(歳を)過ぎたらまた赤ちゃんに戻るんでしょ。(僕は)もうすぐ古希(70歳)を迎えます」