
アジアチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)で頂点を目指す横浜F・マリノスのスティーブ・ホーランド監督とDF永戸勝也が10日、決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)の上海海港(中国)との第2戦(11日、日産スタジアム)に向けた会見に臨み、2シーズン連続の8強進出への意気込みを語った。
第1戦のアウェーを1-0で終え、リードを持ってホーム戦を迎える。横浜も指揮したケビン・マスカット監督が率いる上海海港とは、この2週間で3度目の顔合わせとなる。互いに手の内を知り尽くす中での決戦。ホーランド監督は「簡単な試合にはならないが、ワクワクしている」と言えば、永戸は「休息も取れているし、いい準備ができたので明日にぶつけるだけ」と勝利を誓った。
今季は2月12日の上海申花戦(1-0)を皮切りに、Jリーグの4試合を含めて既に7試合をこなしている。今回の上海海港戦で1カ月間で8試合を戦うことになるが、ホーランド監督は「こういうスケジュールは自分は初めてでない。チェルシー時代はシーズンの終盤となればチャンピオンズリーグ、FAカップも入り、中2日、中3日を経験している」と受けとめた。
今季のチームはセンターバック(CB)の選手に負傷者が集中している。トーマン・デンは左足関節靱帯損傷で開幕前から離脱。最近になって合流したが、開幕からCBを務めていた渡辺泰基が負傷している。筑波大から加入した諏訪間幸成はACLには未登録の上、グロインに痛みを抱えている。軸となるジェイソン・キニョーネスは健在だが「出ずっぱりになるのは避けられない中で、よくやってくれている」(ホーランド監督)という状況だ。
一方で2月12日の上海申花戦で右太もも負傷で離脱していたMF喜田拓也がチームに合流。ホーランド監督は「今朝話したら、俺はいつでも出られる、準備はできているって話した」と明かし、闘志あふれるキャプテンが8強の懸かる第2戦に絡めるのはチームにとって好材料になる。
ACLEを戦う上で過密日程、それに伴う負傷者も含め総合力で勝ち上がれるかがポイントになる。永戸は「相手は前線にいいブラジル人選手がいてアタックは脅威だし、アグレッシブなサッカーをしてくる。ただ自分たちのやるべきことをやる。いい準備をして120%出し切るだけかなと思います」。セントラル開催となるサウジアラビア行きの切符をつかむため、チーム一丸となって強い気持ちで向かう。