
アジアチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)ラウンド16(決勝トーナメント1回戦)に東地区1位で通過した横浜F・マリノスが3日、上海海港とのアウェー第1戦(中国)に向けた試合前日の公式会見に臨んだ。
スティーブ・ホーランド監督(54)とFW植中朝日(23)が出席し、異口同音に「難しい戦いになる」と警戒感を強めた。相手は23年まで横浜を率いたマスカット監督が率いており、2月19日の1次リーグ最終節でも対戦したばかり。その時は同じアウェーで2-0(得点者=植中、天野純)と勝利を収めているが、手の内を知る者同士ゆえに戦い方を変えてくる可能性は高い。
23年シーズンに一緒に闘っている植中は、当時と今でマスカット監督の戦い方に違いを感じるか? と問われると「大きなことは特に変わらずにやっているかなという印象は持っている。でもやっぱり選手の質だったり、相手の外国人選手のところでもマリノスとは違いがあると思うし、攻撃のパターンも少し変わっているところがあるかなと思います」と回答した。
戦い方に変化を付けてくることを想定しているが、「どちらにしても自分たちのサッカーをするだけなので、関係ないです」と不安はない。「前回の上海海港戦でゴールを決めているので自信を持って明日の試合に臨める。しっかりホームもアウェーも圧倒して勝って、次のラウンドに進みたい」と誓った。
横浜はJ1に目を向ければ、開幕から4試合未勝利(3分け1敗)と苦戦。しかも得点はわずか2点と持ち前のアタッキングフットボールは影を潜めている。ただ失点が多かった昨シーズンのチームとはガラリと変わり、堅守でしっかり守れるところはホーランド監督による修正が効いている。
「私が新しい監督になったからには、違った部分でこのチームを良くするためにやっていきたいと思っています。今年は失点をなくし、進んでいるところがあります。まだまだ成長していかなければならない部分はありますが、しっかりこのまま自分たちの成長を目指してやっていればいいかな」などと手応えを口にした。
今回のラウンド16でホームアンドアウェーの2回戦方式で戦い、勝ち上がった東西の計8チームは4月(25日開幕、5月3日決勝)にサウジアラビアに舞台を移し、セントラル方式でトーナメント戦を戦う。
ホーランド監督は「この場所に来られたことでサウジアラビアでの決勝トーナメントに向けて試合ができるチャンスがありますので、しっかりやっていきたいと思います。(上海海港とは)前回ここで対戦した際もすごくいい印象を持っていますし、同じようないいパフォーマンスをして明日の試合に臨みたいと思います」と話した。まずはアウェーで手堅く守りつつも、勝機は逃さない構えだ。