
<明治安田J2:いわき1-1鳥栖>◇第4節◇9日◇ハワスタ
開幕3連敗中だったサガン鳥栖が、敵地でのいわきFC戦に引き分けて、4試合目で初の勝ち点1を獲得した。
収穫は、今季初先発で先制点を演出したMF西川潤(23)の存在だ。
前半38分、1対1に競り勝ったMF日野からのパスが届き、右サイドにいた西川が左足ダイレクトでゴール前に絶妙のパス。FW酒井が相手DFと倒れ込みながら、記録はオウンゴールながら先制点につなげた。
前半24分には酒井のポストプレーから、西川が左から中央に切り込みながら左足で強烈なシュートも放った。後半17分の途中交代まで、シャドーの位置で攻撃センスを存分に発揮した。
この日は西川が昨季在籍したいわきとの古巣対戦。自身の保有権はセレッソ大阪に置いたまま、22、23年に在籍した鳥栖に、今季は2年ぶりに期限付き移籍で復帰。1月の沖縄キャンプでは、けがで出遅れたが、出場2試合目でようやく先発の座をつかんだ。
4-4-2システムでほぼ固定されたメンバーで3連敗中だったチームは、この日は3-4-2-1システムに初めて変更し、西川、日野、酒井を初先発に起用。
後半6分の同点となる不運な失点場面をのぞけば、西川を筆頭に、途中出場で決定機に顔を出した19歳のMF堺屋、ブラジル人FWジョー、さらに右サイドで攻撃に絡んだデビュー3戦目の17歳FW新川ら好材料も多かった。
けが人も抱え、前節FC今治戦は4失点の大敗。システムと人の変化で、何とか好転させた小菊昭雄監督(49)は「少しけが人が出ている中で、システムを変えて流れを変え、タスクを全員でそろえていきたい(狙いがあった)。キャンプから4、3バックは準備してきているので、相手の長所弱点を把握しながら、コンディションのいい選手を使って併用していきたい。アウェーで勝ち点1を取れたことを前進ととらえ、次の試合は勝ち点3を必ず取りたい」と締めくくった。
次節15日は1分け3敗の19位鳥栖が、ここまで4戦全勝の2位RB大宮アルディージャをホームに迎え撃つ。1年でJ1復帰を果たすためにも、開幕5試合目で好調チームから初勝利をつかみたい。