
<センバツ高校野球:組み合わせ抽選会>◇7日
第97回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が7日、大阪市内で行われ、昨秋九州大会準Vのエナジックスポーツ(沖縄)は、新チームのスローガン「スマイルポップコーン」で初聖地に挑む。初戦が昨秋東海4強の至学館に決定。主将の砂川誠吾外野手(3年)は、「緊張しますが、積極的に自分たちの野球ができたら」と背筋を伸ばした。
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昨夏の沖縄大会は決勝で興南にサヨナラ負けしたが、創部3年目で堂々の準優勝。チームの急成長を感じる神谷嘉宗監督(69)は、ナインをフライパンの上でパチパチはじけるポップコーンになぞらえて「笑顔ではじけよう!」と大号令。「(味は沖縄特産の)シークヮーサーかなぁ」と笑った。
22年春の創部から機動力を前面に押し出すノーサイン野球を徹底。3度の明治神宮大会制覇の経験をもつ東亜大元監督の中野泰造氏(70)に神谷監督が共感し、教えを請うたことが原点だ。練習では自軍の選手間でノーサインの心理戦を重ね、要所でタイムをかけて狙いを確認する時間を設けている。
入学当初は、砂川らも苦労した。「目の前で何が起こっているか、分からなかった」。恐る恐る先輩や同期のチームメートに声をかけつつ、あうんの呼吸でチームが目指す意図を理解し、沖縄屈指の強豪に進化していった。
神谷監督は08年夏に浦添商で全国4強、14年春は美里工を率いて甲子園に出場しており、沖縄で初めて、3校を甲子園に導いた監督になった。ノーサイン野球を貫き、まずは初勝利を目指す。【中島麗】
◆カタカナ校名 カタカナを含む学校の甲子園出場はコザ、聖心ウルスラ学園、クラーク、聖カタリナ学園、ノースアジア大明桜に次いでエナジックスポーツが6校目。過去に17年夏の聖心ウルスラ学園、21年夏のノースアジア大明桜、23年夏のクラークが勝っており、エナジックスポーツが勝てばセンバツ初となる。