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異例の若手バトルが勃発する。ソフトバンク小久保裕紀監督(53)は21日、キャンプ中盤まで独自調整が許されていた「S組」は、3月4日のヤクルトとのオープン戦(みずほペイペイドーム)から出場させることを明言した。
宮崎での実戦は紅白戦を含め全8試合がレギュラー争いを繰り広げる若手が出場。指揮官が「若手にチャンス? もちろん」と話すと、王球団会長も「S組は任せていても大丈夫だからね」と言及した。柳田、中村晃、山川、近藤、周東らは福岡に帰ってからの16試合で開幕に向けて仕上げていく。
22日はオリックスとのオープン戦で、25年初の対外試合。4番候補のリチャードはフリー打撃で驚弾を連発した。55スイングで23本の柵越え。5連発、4連発を1度ずつ記録し、打球速度は破格の186キロ。小久保監督も「86!? 」と目を丸くしたが、リチャードによると今キャンプは191キロも計測したという。ドジャース大谷級のパワーを持つ右の大砲候補は「ホームランを打てば使われるし、打てなかったらダメ」と気合十分だった。当初「S組」は2月26日の韓国ロッテ戦でお披露目だったが延期に。開幕スタメンを狙うリチャードはこの状況を追い風にしたい。【只松憲】