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ピンチをチャンスに変える!
宮崎春季キャンプ第4クール最終日の18日、ソフトバンク今宮健太内野手(33)が左ふくらはぎを痛め、ひと足早く福岡に帰った。今後は福岡・筑後市のファーム施設でリハビリ組に合流し、治療に専念させる方針。開幕に間に合うかは不透明な状況で、小久保裕紀監督(53)は、正遊撃手候補としてドラフト2位ルーキーの庄子雄大内野手(22=神奈川大)、来日2年目のジーター・ダウンズ内野手(26)に期待した。
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第4クール最終日。南国の宮崎に、チームの顔でもある今宮の姿はなかった。13日のノック中に左ふくらはぎを負傷。直近2日間は、別メニュー調整だった。17日に宮崎県内にある病院でMRI検査を受けた結果、状態が思わしくないことが判明。小久保監督は心配そうな表情で、「ちょっとふくらはぎが良くないので。(福岡に)帰ってやれる治療に専念してもらいます」と説明。この日、ひと足早く福岡に帰り、ファーム施設でのリハビリ組に移管することになった。20年に同箇所の故障歴があり、離脱が長引く可能性もある。開幕に間に合うかは不透明な状況で、小久保監督は「分からないです。治療をしてどれぐらい回復するかですね」と語った。
昨季は2年ぶり4度目のベストナインを受賞し、正遊撃手として君臨した。頼れるベテランの離脱はチームにとって痛いが、ピンチをチャンスに変えるしかない。
背番号6の不在によって、遊撃バトルが激化しそうだ。主に二塁手のダウンズ、内野の複数ポジションを守れるルーキー庄子が遊撃に専念することになった。小久保監督は「ダウンズと庄子は大チャンスだと思いますけどね」と奮起を期待した。庄子は目の色を変え「ほんとうにチャンス。レギュラー争いに入っていけるように、自分のやるべきことをやっていきたい」と開幕スタメンを見据え、気持ちを引き締めた。
今季は正捕手甲斐の巨人移籍で、海野や谷川原らによる激しい正捕手争いが展開されている。今宮の不在は痛いが、遊撃のレギュラー争いも、新戦力の台頭を呼ぶはず。2年連続のリーグV、5年ぶりの日本一奪回へ-。新たな力がチャンスをつかむか。それとも今宮が巻き返すか。新たなバトルに注目だ。【佐藤究】