
“かいまく郡司”へ着々アピールだ。日本ハム郡司裕也捕手(27)が、沖縄・北谷での中日戦に「6番捕手」でスタメン出場し、打っては第1打席で左翼線への二塁打を放ちチャンスメーク。本職の捕手としても2度、盗塁を刺し、攻守で見せ場をつくった。中日時代に親しんだ球場での古巣戦で躍動。好調をキープし、初の開幕スタメンマスクを引き寄せる。
◇ ◇ ◇
郡司が着々と結果を積み重ねる。まずは打撃だ。2回1死で中日柳の高めストレートを迷わずに振りぬき、左翼線への二塁打で出塁。2点目のチャンスメークをすると、守備では3回2死一塁、5回無死一塁と二盗を2度阻止し、投手陣を援護した。古巣キャンプ地で移籍後初めて出場し「地元に帰って来た。慣れ親しんだ球場で、いいところ見せられて良かった」と振り返った。
昨季は試合出場を増やすために三塁に挑戦。初の規定打席にキャリアハイの12本塁打と、武器の打撃でチームのAクラス入りに貢献した。新庄監督は「サードを守ってのキャッチャー。足のステップがうまくなったんじゃないかな。捕って素早く投げるっていうのが、キャッチャーの一番重要なところ。あとはコントロール。測ったように刺してました」と絶賛した。
今季の目標の1つが“週1捕手”。本職での出場機会を増やすためには、投手陣を知ることが不可欠だ。この日は開幕戦先発の金村を、わずか10球で1回完全投球に導いた。実戦で金村の投球を受けたのは初めてだったが「(昨季)サードから見ていて感じることもたくさんあった。生かせることはあるかなと」。打者3人をストレート、スプリット、カットボールと、違う球種で打ち取らせ、良さを引き出した。
対外試合3戦連続安打。6打数3安打の打率5割と好調も「開幕ギリギリまで継続してやることが大事。よく言うじゃないですか、この時期だけめちゃくちゃ打つやつ。いまは練習試合。率も残らない。ここからです」。1歩ずつ、慎重に進んでいく。【永野高輔】