プロ野球阪神タイガースを、監督として球団史上初の日本一に導いた吉田義男(よしだ・よしお)さんが3日午前5時16分に兵庫・西宮市の病院で脳梗塞のため亡くなった。91歳だった。
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田淵幸一氏(75~77年、吉田監督の下でプレー)「前任の村山実さんは熱血漢で、吉田さんは冷静さをあわせ持っていた。
そんな指揮官の人情に触れたのが75年オフ。同年に43本塁打でタイトルを獲得し、大阪のステーキハウスに呼ばれた。なかなか監督にタイトルを祝われることなどない。うれしかったし、よく覚えている。記念に自分でネクタイをつくり、吉田さんにも渡した。監督時代はコーチを通さず、直に言ってくれる人だった。最後に会ったのは2年前の阪神OB会。その時はとてもお元気だったのですが」