J3奈良クラブは25日、奈良・生駒郡の三郷町文化センターで新体制発表会を行った。
新体制発表会には、9人の新加入選手も参加。立命館大から加入した注目のルーキーMF戸水利紀(とみず・りき、22)は「見てくださる方々の心を動かすようなプレーをしたいと思います。応援よろしくお願いします」とあいさつした。
川崎フロンターレの下部組織で育ち、立命館大に進学。大学ではテクニカルなターンから相手の急所を突くパスや、得点に絡むプレーで輝きを放った。4年間では「元々足りないと感じていたスピードとパワーにフォーカスしてやった」という言葉通り、相手の当たりに負けない力強さも身に付けた。
プレシーズンはここまで3-4-2-1のシャドーの位置でプレーすることが多く、より得点に絡むことが期待されている。大学時代にFWも経験したテクニシャンは「間で受けるプレーや、ターンしてリズムを作るところはストロング。そこはこのチームでもやっていけると思ったし、他の選手との違いにもなる」と持ち味を発揮して定位置獲得に向けてアピールを続けている。
「ピッチで結果を出すことが1番」としながらも、ピッチ外のことにも強い興味を持っている。大学で産業社会学部に通った戸水の卒論テーマは「Jリーグの地域密着」。クラブと地域のつながりを学んだことで、さまざまな活動への興味が増した。「奈良県39市町村応援プロジェクト」を進めるなど地域とのつながりを重視する奈良クラブでは、当事者の一員としてプロ生活を歩んでいくつもり。背番号21を背負う新人は「まずは自分自身が街を好きにならないと、クラブを好きになってくれる人も多くならないと思う。イベントにも積極的に参加していきたい」と意欲。「大学が京都で、今度は奈良。歴史ある街にご縁があることを感じながら学んでいきたい」と再び古都で戦うことを楽しみにするファンタジスタは、ピッチ内外での動きを楽しみにさせた。【永田淳】