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【阪神】メガトンパンチでV奪回!石井大智ボクシングトレ「プロになれる」トレーナーも舌を巻く


阪神の石井大智投手(27)は、キックボクシングジムで自主トレを公開し、メガトンパンチでチームの優勝奪回を目指しています。石井は異色のトレーニングとしてボクシングを選び、体幹を鍛え投球動作と共通する動きを磨いています。彼は「優勝以外に価値がない」との強い思いから、様々な新しい手法を取り入れることでパフォーマンス向上に努めています。ジム代表の金谷トレーナーからも高評価を受け、さらにボルダリングにも挑戦中です。今季は昨年以上の成績を目指し、チームの優勝に貢献することを大目標としています。

自主トレを公開し金谷トレーナー(右)とミット打ちを行う石井(撮影・加藤哉)

メガトンパンチで虎の王座奪回に貢献するぞ! 阪神石井大智投手(27)が15日、兵庫・西宮市のキックボクシングジム「ファイヤーファイターズジム」で自主トレを公開した。同ジム代表で元プロキックボクサーの金谷英樹トレーナー(38)に師事。球界でも異例の異種競技トレに臨み、チャンピオンベルトならぬチャンピオンフラッグ奪回を目指して燃えている。

「言い過ぎかもしれないけど、優勝以外価値がないと少し感じる部分があった。(優勝だけを目指して)いろんなことを考えて、こういうトレーニングをしたり、自主トレでもきついことをやっています」

野球グラブを黒のボクシンググローブに持ち替えた。素人とは思えないほど、ジム内に軽快なパンチ音を響かせた。普段から「筋肥大」を目標に筋トレなどに励む右腕の一撃は重そうに映る。最長で連続2分間、激しく動き回りながら金谷トレーナー相手に打ち込んだ。開始約2分で息を切らし、休憩時間は床に座り込むほどのハードメニュー。「きつい」と顔をしかめつつ「楽しさを常に忘れない」と充実感を漂わせた。

投球動作が「パンチや歩く動作に近い」と考え、昨年11月の秋季キャンプ終了後にボクシングトレーニングを取り入れた。体幹を意識し、弓矢を引くようにトップをつくって全パワーを放出するスタイルなど共通項は多い。「片方だけにとらわれると脳も動かない。こんがらがって打つ方を間違えたりするけど、脳にはいい刺激になってくれている」と手応え十分だ。

金谷トレーナーは下から突き上げるアッパーを絶賛しつつ「(教え子で)すべてにおいて1番。プロには間違いなくなれる」と抜群のセンスに舌を巻いた。昨年自己最多の56試合に登板した5年目右腕の身体能力は計り知れない。石井は並行してボルダリングにも取り組んでおり「何かしら、1パーセントでもいいので、パフォーマンスに寄与してくれたら」と貪欲だ。今季の大目標は昨年以上の好成績で藤川阪神の優勝に貢献すること。ボクサー石井の“進化発揮”に、乞うご期待だ。【塚本光】

<阪神ナインの異色自主トレ>

◆藤川 00年に日本競輪学校(現日本競輪選手養成所)に体験入門。1周333メートルのバンク60周など過酷なトレーニングで足腰を鍛えた。

◆金本知憲 鹿児島・最福寺に出向き、炎の前で不動明王の御真言を唱えて祈りをささげるインド伝来の修行法「護摩行」を実施。広島時代には新井と合同でも行ったことも。

◆大竹耕太郎 合気道、サーフィン、華道、茶道、平均台投球など毎年多種多彩。今オフはかつて挑戦した陶芸を行う予定。

◆湯浅京己 昨年9月からボルダリングに挑戦。国指定難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術からのリハビリも兼ねる。

◆森下翔太 昨年1月に元大関の朝乃山らが所属する大相撲の高砂部屋に体験入門。股関節の使い方を学ぶため、四股200回やぶつかり稽古で汗を流した。

◆井上広大 昨年1月にDeNA牧らとの合同トレで骸骨の骨格模型を使い、木刀を使って骨盤の使い方を意識。キックボクシングにも取り組んだ。今年は琉球古武術で使われる武器「サイ」を使い、野球に通じる体の使い方を学んだ。

◆前川右京 持久力や筋力アップを目指し、昨オフ三重県内の施設で低酸素トレーニング。室内を標高1500~2000メートル程度の酸素濃度に設定した。

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