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【川崎F】来季監督に長谷部茂利氏の就任が決定的 中村憲剛氏のコーチ起用の可能性も浮上


来季から川崎フロンターレの監督に、福岡を今季限りで退任する長谷部茂利監督が就任することが決定的となった。長谷部監督は福岡での実績を引っ提げて、攻撃的なスタイルを志向する川崎での活躍が期待されている。彼は福岡で、堅守速攻を基盤としたスタイルでチームをJ1に昇格させ、過去最高位の7位に押し上げると共に、ルヴァン杯で初タイトルを獲得している。川崎の苦境を立て直し、クラブの再興を図るための人事とされている。これと共に、プロライセンスを取得したばかりの中村憲剛氏がコーチに起用される可能性も検討中。クラブのレジェンドである彼がこの役割を担うことで、さらなる再建が期待されている。

長谷部茂利監督(2024年9月14日)

川崎フロンターレの来季監督に、福岡を今季限りで退任する長谷部茂利監督(53)の就任が決定的となったことが14日、分かった。今年、プロライセンスを取得したクラブOBの中村憲剛氏(44)がコーチとして起用される可能性も浮上。関係者によると、クラブは正式オファーを出しており、交渉は大詰めを迎えているという。

今オフの目玉人事だった長谷部監督の行き先は、古巣に決まりそうだ。97年に1シーズンだけ期限付き移籍でプレー。竹内弘明GMや向島建スカウトら、戦友と約30年ぶりに共闘する。複数クラブから興味を示されていた中で義を貫いた。

これまでJ2の千葉、水戸、福岡の監督を歴任し、現在も率いる福岡では1年目の20年にJ1昇格。21年には過去最高のリーグ8位に導いた。23年にはリーグ最高位を更新する7位まで押し上げるとともに、ルヴァン杯を獲得。クラブに初のタイトルをもたらした。

戦力が限られる福岡では「最適なプレーモデル」と堅守速攻を強みとしたが、川崎Fが志向する攻撃的なスタイルにも不安はない。現役時代は黄金期のV川崎(現東京V)でラモス瑠偉氏とポジションを争った司令塔。クラブカラーにフィットする可能性は高い。マネジメント能力もリーグ屈指で、人望も厚いという。

クラブは苦境に立つ。今季はリーグ戦で2桁順位に沈み、既に2年ぶりの無冠が決定。8シーズンで7冠に輝いた鬼木達監督(50)は、今季限りで退任する。後任として白羽の矢が立ったのは申し分のない人材。クラブのレジェンドを初入閣させ、立て直しを図る。

◆長谷部茂利(はせべ・しげとし)1971年(昭46)4月23日、横浜市生まれ。桐蔭学園-中大。94年V川崎(現東京V)入り。川崎F、神戸を経て市原(現千葉)で03年に引退。06年から指導者の道に。現役引退後はプロゴルファー転向を目指した異色の経歴を持つ。

◆中村憲剛(なかむら・けんご) 1980年(昭55)10月31日、東京・小平市生まれ。都立久留米高-中大。03年に川崎F入り。20年限りで引退するまで川崎F一筋。16年JリーグMVP。06年10月4日のガーナ戦で日本A代表初出場。10年W杯南アフリカ大会出場。クラブFRO。

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