中日上林誠知外野手(29)が来年1月の沖縄キャンプを不退転の決意で臨むことを明かした。昨オフにソフトバンクを戦力外になり、中日移籍1年目の今季は外野の一角を期待されたが、春季キャンプで右脇腹を痛め出遅れ。46試合1本塁打3打点、打率1割9分1厘と不完全燃焼で終えた。
「もう時間もない。イチから全部作っていくのは、結果を出さなければいけない立場では難しい。2月から、今年はこれで行くというものを作って、ブレずに行けると思う。後悔がないように」。
来年で30歳を迎える。ソフトバンク時代の17年に侍ジャパンに選出され、18年にはシーズン全試合出場も果たした。19年の右手骨折、22年の右アキレス腱(けん)断裂など故障に泣いた。「けがもいろいろあり、頭の中でイメージしてることが、うまく体で表現できないことが昔に比べれば出てきたかも。過去に戻ろうとすると良くない」。
今オフから井上新監督になり、ソフトバンクで同僚だった大先輩・松中新打撃コーチも加入。今月のキャンプ序盤のナゴヤ球場では熱烈指導も受けた。「3冠王のコーチもいますし、いいものは全部吸収して、殻を破れるようにしていきたい」。
自主トレには今年同様、今月のプレミア12で侍ジャパンに招集された阪神森下も同行する。「刺激になります。自分も若い頃はあの舞台でやってたんで。もう1度帰れるようにやっている。やってる以上は負けたくない。そういう気持ちはずっと持ってやっているので、自分を信じるしかない」。持ち前の負けん気を前面に出して、復活を誓った。【伊東大介】