全米注目の金の卵をのけぞらせる!「ラグザス presents 第3回プレミア12」オーストラリア戦(13日、バンテリンドーム)で侍ジャパンの開幕投手を務める左腕・井上温大投手(23)が11日、バンテリンドームのマウンドで本番さながらの投球練習を行い調整。
MLBドラフト全体1位でガーディアンズから指名を受けた相手のリードオフマン、トラビス・バザナ内野手(22)へ、左対左の内角攻めを宣言した。
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本番さながらの公開“ブルペン”だった。井上が剛速球でバンテリンドームの静寂を切り裂く。井端監督も捕手の背後で見守る中、直球、変化球を交えて37球を投げ込んだ。「(コンディションは)ばっちりです。全力で野球をしている姿を見てもらって、野球って面白いなと思ってもらえるように頑張りたい」と万全の状態で臨む。
追加招集による侍初選出ながら、2日後に迫ったオーストラリアとの開幕投手に抜てきされた。警戒するのは今年のMLBドラフト1巡目(全体1位)でガーディアンズから指名されたバザナだ。映像も確認済みで抑えるイメージを思い描く。「強打者なので内角もうまく使いながら、広く攻めていかないと踏み込まれてしまうと思う」と内角攻めで、金の卵の体をのけぞらせる。吉見投手コーチも「インコースを平気で投げ込める度胸は素晴らしい。(バザナが)1番を打ってくると思うので乗せないこと」とポイントに挙げた。
不思議と高揚感が上回る。宮崎キャンプ初日、開幕投手を言い渡された。2、3日は、寝つきが悪くド緊張の夜を過ごしたが、今は違う。「ワクワクですね。緊張してる? って聞かれますけど、本当に緊張していなくて。逆に実感が湧かな過ぎて、どのくらいすごい規模なのかも自分で分かっていないと思う」と、初の国際舞台を心待ち。全米ドラ1も関係ない。若き左腕がひょうひょうと、開幕マウンドで攻めの投球を見せる。【小早川宗一郎】