日本サッカー協会は7日、26年W杯北中米大会アジア最終予選インドネシア戦（15日、ジャカルタ）、中国戦（19日、アモイ）に臨むメンバー27人を発表した。スコットランド1部で好調を維持するFW古橋亨梧（29＝セルティック）が負傷辞退した昨年11月以来、約1年ぶりに復帰。裏への飛び出しやワンタッチゴールが武器のストライカーが加わり、戦術的な幅の広がりにも期待がかかる。
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古橋が選ばれるべくして代表に選ばれた。最終予選4戦で全て先発してきたエースFW上田綺世（26＝フェイエノールト）が負傷中。「全く（上田の）代わりではなく、普段から候補選手を見ている中で今回選ぶべき選手」。会見に臨んだ森保一監督（56）は古橋の重要性を強調した。
ここ数年の活躍は欧州リーグに所属する選手でもトップクラスだ。3季連続2桁得点をマークし、今季も10試合で4得点を記録するなどずぬけた決定力で代表への扉をこじ開けた。
持ち味はシュート技術の高さ。ワンタッチゴールが多く「1試合でタッチ数が10回とかだとしても、そこで1本決めればいい」との価値観を持つ。クロスにピンポイントで合わせる形や、相手DFとの駆け引きから裏に抜け出して得点を量産。ポストプレーが得意な上田や小川らにはない特長は、パスの出し手が豊富な現代表でも生きそうだ。
森保監督の期待も大きい。古橋に前線からの守備などのチーム優先事項は求めつつ「思い切ってプレーしてほしい。チームとしても彼の良さを生かせるように、これまでの戦い方と合わせて、双方が幅を広げられれば」と相乗効果を狙う。
今回は両国合意の上、9、10月の活動よりも1日遅く初戦の試合日が設定された。コンディション調整とともに戦術的な浸透の点でもメリットがある。「戦術古橋」を成熟させて敵地2連戦を勝ち抜く。【佐藤成】
