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【日本代表】妨害工作もどこ吹く風「9番」上田綺世2発で得点ランキングトップに


バーレーン対日本 2点目を挙げた上田(右)は伊東(手前)らと喜ぶ(ロイター)

<FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選:バーレーン0-5日本>◇10日(日本時間11日)◇バーレーン・ナショナル・スタジアム◇観衆2万2729人◇C組第2節

【リファー(バーレーン)=佐藤隆志】8大会連続のW杯出場を目指す日本(FIFAランキング18位)の勢いが止まらない。

アウェーでバーレーン(同80位)に5-0と大勝し、中国戦の7-0に続く2連勝で首位に立った。2次予選から4試合連続の5得点以上で、前回の最終予選総得点の12に早くも並んだ。エースFW上田綺世(フェイエノールト)はPKを含む2得点1アシストでマンオブザマッチに輝き、予選通算8ゴールで得点ランキングのトップに並ぶ。次戦は10月10日に敵地でサウジアラビア、同15日にホームでオーストラリアと対戦する。

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顔に当てられた緑の光線も、上田にはスポットライトに過ぎなかった。相手ハンドで得たPK。前半37分だった。妨害工作もどこ吹く風。表情一つ変えずに、冷静かつ豪快にゴール左へと蹴り込んだ。「集中していたので分かんないっす。自分の時間をしっかり作って、自分の間合いで打てた」。この先制点が大勝への呼び水となった。

ストライカーとしての真骨頂は後半2分だった。右の伊東から出たワンタッチのマイナスのパス。相手の動きを巧みに外し、対角のゴール左ポスト際へ決めた。「ペナで半身ずらして受けられたし、前を向けたので打つことしか考えてなかった。シュートチャンスは逃さないように意識していたし、思い切って振ったらいいところに飛んだ」。2次予選から通算8得点。カタールFWアルモエズ・アリ、韓国FW孫興民と並び今予選最多タイだ。

正統派ストライカーの象徴「9番」が板につく。これまで日本がW杯で敗れるたびに得点力不足が叫ばれ、そのたびに「狩猟民族の欧州人とは違い、農耕民族の日本人に優秀なストライカーは生まれない」と比較人類学的な観点からも指摘された。実際、前回W杯カタール大会での9番はMF三笘だった。中盤、サイドにあまたのタレントを有する日本らしいものといえる。上田は21番を背負い、タイプの異なる浅野、前田らとの併用。1試合45分間の出場で無得点に終わった。

しかしプレー強度が格段に上がる名門フェイエノールトでの日々が血となり肉となる。「なかなか出場機会を勝ち取れていないですけど、それでもやっていることは間違っていない」。9番に固定された23年6月15日のエルサルバドル戦で代表初ゴールを決めると、以降は14戦14発と大当たり。最前線で相手の厳しい当たりを岩のように受け止め、ここぞとなれば冷徹なスナイパーに変貌する。

不動の1トップとして森保監督からの信頼は厚い。中国戦は無得点だったが「そんな時もある」と一喜一憂しない。エースとしてのの存在感は強まるが「つなぎ目なのか、フィニッシャーなのか、いろんなオプションがある。うまくチームにフィットできたらいいなと思います」。気負いなき男の覚醒ぶりが恐ろしい。

◆背番号9 日本が初めてW杯に出場した98年大会はFW中山雅史がつけ、02年大会はFW西沢明訓、06年大会は高原直泰。10年大会からは国際Aマッチ通算50得点のFW岡崎慎司が3大会連続で背負い、前回の22年大会はMF三笘薫だった。W杯得点王(ゴールデンブーツ)の背番号は、98年大会以降の過去7大会で9番が最多3人。98年のスーケル(クロアチア)、02年のロナウド(ブラジル)、18年のケーン(イングランド)が獲得した。10番が2人、11番と13番が各1人となっている。

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