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豪州、耐えて突破=つながる世代間のバトン―W杯サッカー


 オーストラリアが過去のW杯で決勝トーナメントへ進んだのは2006年ドイツ大会だけ。当時コーチだったアーノルド監督は、2度目の快挙を果たした選手たちを「価値を生んだ新世代」と呼んだ。  耐えに耐えた。自力で勝ち上がるためには勝つしかない状況でデンマークに押し込まれる。序盤から左右にパスを散らされ、守備陣は大きく揺さぶられた。  それでもワンチャンスを物にした。後半15分、速攻から裏に抜け出したレッキーが先制ゴール。終盤は5バックにしてロングボールをはね返した。こぼれ球に素早く反応し、シュートを打たれても体を投げ出してブロック。GKライアンは「チーム全員の勝利を誇りに思う」。虎の子の1点を守り切った。  ケーヒル、キューウェルら黄金世代を擁した06年は、日本との初戦で終盤に3点を奪って逆転勝ち。勢いのままに初めて1次リーグを突破した。「黄金世代のことを見聞きしてきた新世代」(アーノルド監督)が、今大会はチュニジア戦に続き連勝。初めて1大会で2勝を手にし、歴史を塗り替えた。  豪州ではラグビーやクリケットなどが人気で、「サッカーは4番目か5番目のスポーツ」と指揮官は言う。「きょうの試合と結果によって子どもたちを元気づけられたらいい」とレッキー。躍進は新世代へつなぐバトンにもなる。 (アルワクラ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、先制ゴールを決める豪州のレッキー(右手前)=11月30日、アルワクラ 〔写真説明〕後半、先制ゴールを決め、喜ぶ豪州のレッキー(左端)=11月30日、アルワクラ 〔写真説明〕後半、先制ゴールを決め、祝福される豪州のレッキー(左から2人目)=11月30日、アルワクラ(EPA時事)
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