吉本興業所属9年目“元祖吉本アナウンサー”として活躍する坂本麻子アナ（35）が心理カウンセラーとしての活動を始めた。このほど取材に応じ、大きなきっかけの1つが、弟が脳性まひによる障がい者であったことなども初告白した。
「幼い頃からきょうだい児としてカウンセリングの現場を見て興味があった」と語り、23年末から昨年にかけ「メンタル心理カウンセラー」と「ポジティブ心理学実践インストラクター」の資格を取得。今年2月からカウンセラー活動を始め「一般の方はもちろん、アナウンサーや、アイドルなどの芸能人も悩みを抱えている人は多い。まずは相談できる人を作り、壊れてしまう前に立ち直ることが重要です」と呼びかけた。
活動にあたり、元アイドルらにアンケートも実施。「他メンバーとの売上比較で病んだことがある」という声や、「気に入られればいい役割をもらえる」として運営スタッフとの関係への悩みなどがあることを知った。「アナウンサーも一社員とタレントの微妙なラインの職業です。友達への相談も有効ですが、全てを吐き出しにくい場合もあります。職業理解もあり、第三者の立場で思いをわかってくれる場所があればと思ったのが挑戦を決めたきっかけです」と力を込めた。
最近はうつ病になった親族のカウンセリングをすることもあり「1日の良かったことを寝る前に3つ出してもらったり、前向きな考え方でいることが大事。続ければ脳が覚えてくれます」。
カウンセリングは公式LINEやSNSで受け付け中。弟も地元福岡県で「障がい者でも働ける場所を」とハウスクリーニング会社を立ち上げて奮闘中で「私も昨年初めにメンタルを崩した時期もありましたが、ポジティブな思考を取り入れることで今は自分の心の状態が好きだと初めて感じられています。35歳になるので、誰かの幸せはもちろん、自分の幸せもそろそろ考えていきたいですね」と笑顔で話した。【松尾幸之介】
◆坂本麻子（さかもと・あさこ）1990年（平2）7月30日、福岡県出身。大学在学中から地元メディアに出演し、KBC九州朝日放送のリポーターなどを経験。17年6月、吉本興業に初のアナウンサーとして加入。イベントMCや20年の映画「甘いお酒でうがい」、BSよしもと「ワシんとこ・ポスト」、フジ系「ニューヨークですが…何か？」ナレーション、CM出演などをこなす。趣味はスポーツ観戦、マージャン、ゴルフ。焼酎のお茶割りが好物。
