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W杯サッカー、女性審判がピッチへ=日本の山下良美氏、「楽しみ」「責任果たす」


 11月20日に開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、史上初めて女性が審判団に入る。主審36人、副審69人の中に3人ずつ。主審の1人として日本から唯一選出された山下良美審判員(36)は時事通信社の単独インタビューに応じ、「楽しみか不安か比べたら、圧倒的に楽しみ。責任は大きく感じる。それを果たさないといけない」と心境を語った。  東京学芸大を卒業するタイミングで、先輩の坊薗真琴審判員に誘われたのがきっかけでレフェリーの世界に入った。4歳で始めたサッカー。社会人チームで競技者としても続け、仕事と両立しながら審判員としてのステップを踏んできた。転機は女子1級審判員となった2012年。  「トップリーグの試合で笛を吹けるようになり、ちゃんと向き合わないといけないという気持ちになった。決断することに気持ちを大きく動かさないといけなかった」  15年に女子国際審判員となり、19年女子W杯フランス大会や昨夏の東京五輪といった大舞台で活躍。昨年、Jリーグ史上初の女性主審としてJ3の試合を担当。今年はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)や、J1でも笛を吹き、プロフェッショナルレフェリー契約を結んだ。  「審判員の目標はサッカーの魅力を引き出すこと。それに改めて気が付いた時、何て魅力的な役割なんだと思った」  「サッカーは人を引き付け、のめり込ませる。フィールドに立ってたくさんのお客さんがいろんな顔で見ているのを感じた時に、それを感じた」  サッカーを離れると「流れに任せるタイプ。リーダーシップはなるべく発揮したくない」と笑う。立場上、ミスした時ばかり目立ち、選手から抗議を受けることも少なくない。「やるべきことは決まっている。審判員だから強くいられる」  カタール大会で史上初の女性審判ということで注目を集める。「もともとそんなに注目されるべき役割ではないと思うが、審判員も発展して、人数も増えていかないといけない。少しでも話題になるのはうれしく思う」  ◇欧州に先駆者=世界の女性審判員  サッカーで女性審判員が男子の重要な試合を裁くケースは、欧州で先に実現した。2017年、ドイツ1部リーグで同国出身のビビアナ・シュタインハウス氏が主審を務め、イングランド、スペイン、フランス、イタリアを含めた欧州5大リーグで初の事例となった。19年にはフランス人のステファニー・フラパール氏が、同国1部リーグで笛を吹いた。  フラパール氏は20年12月、欧州チャンピオンズリーグ(CL)1次リーグでも女性で初めて主審を担当。21年3月にはワールドカップ(W杯)カタール大会欧州予選のオランダ―ラトビアも担当し、新たな歴史をつくった。同氏はW杯本大会でも山下審判員らと共に審判団に選出されている。  名審判として知られた国際連盟(FIFA)のピエルルイジ・コリーナ審判委員長は「将来的に、これが普通のことになることを望む」と話す。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕J1初の女性主審としてF東京―京都の試合前にコイントスをする山下良美審判員(右から2人目)=9月18日、東京・国立競技場 〔写真説明〕欧州CL初の女性主審を務めたフラパールさん(左)=2020年12月2日、イタリア・トリノ(AFP時事)
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