思い出の神宮で今季１号＝松本剛、先頭打者アーチ―プロ野球・日本ハム

　東京・帝京高時代に本塁打を打った思い出の残る神宮球場で、日本ハムの松本剛が今季１号を放った。長打を狙うタイプではないが、「いつかプロでも（神宮で）打ちたいと思っていたので、すごくうれしい」。２０１８年以来となる初回先頭打者アーチは、忘れられない一本となった。 　来日初先発のヤクルト・スアレスの不安定な立ち上がりを突いた。３ボール１ストライクからの高め直球を逃さず捉えて左翼席へ。鮮やかな先制パンチで、前夜、延長戦の末にサヨナラ負けを喫したチームを鼓舞した。 　開幕から好調をキープし、この試合が始まる前までの打率は３割６分３厘でリーグトップ。松本剛自身、「運も味方していると思う」と謙虚だが、新庄監督は「バットの出がいいから、野手のいないところに落ちる」と、好成績も当然とみている。 　俊足も武器のプロ１１年目。昨季は４７試合の出場に終わる不本意なシーズンだった。「チーム内の競争があるし、負けていられない」。危機感も力に変え、打線を引っ張る。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕１回、先制のソロ本塁打を放った日本ハムの松本剛（左）＝２５日、神宮