田代有三さん「経験値で日本が有利」＝豪州との決戦展望―サッカー元日本代表ＦＷ

　【シドニー時事】サッカーの２０２２年ワールドカップ（Ｗ杯）カタール大会アジア最終予選Ｂ組第９戦で、日本代表は２４日夜にシドニーでオーストラリアと対戦する。日本は勝てばＷ杯出場が決まる大一番。現地在住で両国のサッカーをよく知る元日本代表ＦＷの田代有三さん（３９）が取材に応じ、「経験値では日本の方が、はるかに有利」と決戦を展望した。 　Ｊ１鹿島などで活躍した田代さんは、２０年にシドニーでサッカースクール「ＭＡＴＥ　ＦＣ」を立ち上げ、代表を務める。幅広い育成ができていない豪州の問題点を挙げ、「Ａリーグのレベルは下がってはいないが、成長している感じもしない」と指摘する。 　日本がホームで豪州に２―１で競り勝った昨年１０月の一戦も、田代さんには意外に映った。「日本と比べたらかなり劣るのに、そんなに差がつかないのが不思議」。一方で、豪州では小さい頃から試合主体で育つ環境があるといい、「練習では駄目だけど、試合ではできる選手が多い。一発勝負に強い」とも言う。 　今回は、豪州が空中戦に持ち込んでくるのではとみる。「向こうは引いて守って一発に懸ける。ボールを回してきたら、日本はもうけもの。当日は雨予報で、その（ボール回しの）ミスを突ける」として、日本に流れが傾く展開を予想した。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕地元の子どもたちとともに日本代表の練習を訪れ、日の丸を掲げる田代有三氏（左下）＝２１日、シドニー