エース復帰、攻撃多彩に＝なでしこ、通過点のＷ杯出場権―サッカー女子アジア杯

　なでしこが危なげなく最初の目標をクリアした。複数の選手を新型コロナウイルス陽性で欠いた格下のタイを今大会最多の７得点で退け、９大会連続となるＷ杯出場を決めた。主将の熊谷は「まずはほっとしている」と表情を変えずに語った。 　新型コロナ陽性となった影響で欠場が続いていたエースの岩渕が復帰し、攻撃に厚みが増した。長谷川、宮沢の両サイドが起点になり、ワンタッチのパスで巧みに崩した。開始早々に田中が負傷交代したのは計算外だったが、代わって入った菅沢が先制点を含む４ゴール。最年長の３１歳は「チームとして多彩な攻撃ができた」と手応えを口にした。 　２０１５年のＷ杯カナダ大会で準優勝した後、大舞台では厳しい結果が続く。昨年１０月に就任した池田監督は、激しい守備から素早く攻撃に向かうスタイルを短期間で積み上げてきた。「次に向けて、チーム全体で切り替えている」と菅沢。準決勝以降、レベルの上がる相手にさらに成果を示せるか。（時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕タイ戦の前半、先制ゴールを喜ぶ菅沢（中央奥）ら＝３０日、インド・ナビムンバイ（ロイター時事） 〔写真説明〕タイ戦の後半、ゴールを決める隅田（左端）＝３０日、インド・ナビムンバイ（ロイター時事）