リンヴォック、巨細胞性動脈炎の成人患者さんに対する治療薬として欧州委員会より承認を取得
アッヴィ合同会社は、リンヴォック(R)(ウパダシチニブ)が欧州委員会より巨細胞性動脈炎(GCA)治療薬として承認されたと発表しました。これは、欧州連合(EU)で初めて承認された経口JAK阻害薬です。この承認は、第III相ピボタルSELECT-GCA試験の結果に基づき、薬剤が寛解維持、再燃減少、ステロイド使用量削減を含む評価項目を達成したことに基づきます。GCAは主に高齢者に見られる自己免疫疾患で、頭部や大動脈の動脈に炎症を引き起こします。試験では、リンヴォックが他の適応症で承認されたものと同程度の安全性を示しました。本承認により、高齢で併存疾患が多い患者に新しい治療選択肢が提供されます。
アッヴィ合同会社
アッヴィ、リンヴォック(R) (ウパダシチニブ)について、巨細胞性動脈炎の成人患者さんに対する治療薬として欧州委員会より承認を取得
ー リンヴォックは、巨細胞性動脈炎(GCA)の成人患者さんの治療薬として欧州連合(EU)で承認された、初めてかつ唯一の経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬
ー リンヴォックが主要評価項目である寛解維持*、ならびに再燃の減少、ステロイドの累積使用量減少、および完全寛解†などの主な副次評価項目を達成したことを示した第III相ピボタルSELECT-GCA試験のデータに基づく承認 †1
ー EUにおいてリンヴォックについて8番目の適応追加承認を取得2
イリノイ州ノースシカゴ、2025年4月8日(米国時間)―アッヴィは(NYSE: ABBV)は本日、リンヴォック(R)(ウパダシチニブ、15mg 、1日1回投与)について、巨細胞性動脈炎(GCA)の成人患者さんの治療薬として、欧州委員会(EC)より製造販売承認を取得したことを発表しました。リンヴォックは、欧州、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーにおいて、GCAの成人患者さんの治療薬として承認された、初めてかつ唯一の経口JAK阻害薬です。
ドイツ ベルリンのヴァルトフリーデ病院リウマチ科(Waldfriede Hospital, Department of Rheumatology)の教授であり、SELECT-GCA試験の治験責任医師であるWolfgang Schmidt M.D., MACR,は、次のように述べています。「GCAは、患者さんをしばしば消耗させ、困難を伴う疾患です。GCAの患者さんは頭痛や顎痛、筋肉痛に苦しんでいることがあり、多くの患者さんで突発的かつ永久的な視力喪失を引き起こす可能性があります3。SELECT-GCA試験の結果は、患者さんがリンヴォックにより寛解維持を達成し、ステロイドの累積使用量を減らせることを示しています。これはGCA患者さんの治療における重要な目標の達成に寄与することを表しています」
GCAは、側頭動脈などの頭部の動脈、大動脈、ほかの中型・大型の動脈などに炎症を引き起こす自己免疫疾患です。GCAは、一般的に50歳以上で発症し、70~80歳で最も多くみられます3。
アッヴィのexecutive vice president, research &development兼chief scientific officerであるRoopal Thakkar, M.D.は、次のように述べています。「リンヴォックがGCAの治療薬としてECから承認されたことにより、高齢で併存疾患が多くみられるリスクの高いGCAの患者さんに新たな治療選択肢がもたらされ、初めての経口の先進治療が提供されます3,4。この重要な成果は、寛解維持を含め、患者さんのより良い転帰の達成に役立つよう、アンメットニーズの高い領域における継続的な研究と適応拡大を目指す私たちの取組みの姿勢を示すものです」
今回のEC承認は、今般New England Journal of Medicine1で発表された、第III相SELECT-GCA試験のデータに基づいています。この試験では、リンヴォック15 mgと26週間のステロイド漸減投与の併用により、プラセボと52週間のステロイド漸減投与の併用と比較して、主要評価項目と主な副次的評価項目が達成されました1。
52週間のプラセボ対照期間において、リンヴォック15mgの安全性プロファイルは、既に承認されている適応症で認められたものと概ね一致していました2。重篤な有害事象が発現した割合は、リンヴォック15 mg群とプラセボ群で、同程度でした1。重篤な感染症が発現した割合は、リンヴォック15 mg群で5.7%、プラセボ群で10.7%でした1。注目すべき事象が認められた患者さんの割合については、悪性腫瘍(非黒色腫皮膚がんを除く)(リンヴォック15 mg群1.9%、プラセボ群1.8%)および静脈血栓塞栓症(リンヴォック15 mg群3.3%、プラセボ群3.6%)に関して、投与群間で同程度でした1。プラセボ群では主要心血管イベント(MACE)と判断された事象が2件認められたのに対し、リンヴォック15 mg群では認められませんでした1。治験薬投与下で発現した死亡は4件報告され、2件がプラセボ群、2件がリンヴォック15 mg群でした。リンヴォック15 mg群の治験薬投与下で発現した死亡2件のうち、1件はCOVID-19によるものであり、もう1件は原因不明と判断されました1。
リンヴォックは欧州において、成人の強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、乾癬性関節炎、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、クローン病、成人および青年期のアトピー性皮膚炎、そして成人のGCAの治療薬として承認されています2。
*寛解維持とは、投与12週時から投与52週時までの期間にGCAの徴候および症状がなく、治験期間にわたって治験実施計画書に規定されたステロイド漸減投与計画を遵守していることと定義します1。
†完全寛解とは、投与12週時から投与52週時までの期間にGCAの徴候および症状がなく、治験実施計画書に規定されたステロイド漸減投与計画を遵守し、投与12週時から投与52週までの期間に赤血球沈降速度および高感度C反応性タンパク質がいずれも正常化していることと定義します1。
巨細胞性動脈炎について
巨細胞性動脈炎(GCA)は、側頭動脈炎としても知られており、三層からなる血管の血管壁に肉芽腫性炎症を引き起こすことが特徴的の中型・大型の動脈の自己免疫疾患です。側頭動脈などの頭部の動脈のほか、大動脈などの大型の動脈に炎症が生じます3,5。GCAは、頭痛、顎痛、視力変化や消失(突発的かつ永久的な視力消失を含む)を引き起こす可能性があります3。欧米諸国の成人によくみられる血管炎です3。50歳以上で発症し、主に70~80歳の白人女性で最も多くみられます。男性より女性の方が発症する可能性が高いものの、研究によると眼症状が生じる可能性は男性の方が高いことが示されています6。
SELECT-GCA試験について
SELECT-GCA(M16-852)試験は、GCAの患者さん428名を対象に、ウパダシチニブの安全性および有効性を評価するよう設計された、第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験です。本試験は2つの期間で構成されています。第1ピリオドでは、ウパダシチニブと26週間のコルチコステロイド漸減投与の併用による有効性を、プラセボと52週間のコルチコステロイド漸減投与の併用と比較して評価しました。加えて、これらの患者さんにおけるウパダシチニブの安全性および忍容性も評価しました。第2ピリオドでは、第1ピリオドで持続的な寛解を達成した患者さんが、寛解を維持するためにウパダシチニブを継続する場合と中止する場合の有効性と安全性を評価します7。
この第1ピリオドの研究結果の概要は2024年4月に発表しています。本試験の詳細な情報については、ClinicalTrials.govをご覧ください(NCT03725202)。
ウパダシチニブ(リンヴォック(R))について
アッヴィの科学者が発見し開発したリンヴォックは選択的かつ可逆的なJAK阻害剤であり、複数の免疫介在性炎症性疾患を対象に研究が進められています2,8。ヒト細胞アッセイにおいて、リンヴォックはJAK1またはJAK1/3によるシグナル伝達を優先的に阻害し、その機能選択性はJAK2ペアを介してシグナル伝達を行うサイトカイン受容体よりも高いことが報告されています2。現在、円形脱毛症、巨細胞性動脈炎、化膿性汗腺炎、高安動脈炎、全身性エリテマトーデスおよび尋常性白斑を対象とする第III相試験が進行中です9-14。
リウマチ領域におけるアッヴィについて
アッヴィは 20 年以上にわたり、リウマチ性疾患とともに生きる患者さんの治療の向上に取り組んできました。革新的な治療を発見し、提供するという当社の長年の取り組みを主軸とし、有望な新たな経路や標的の理解を深める最先端科学を追求し、より多くのリウマチ性疾患の患者さんが治療目標を達成できるよう支援していきます。リウマチ領域におけるアッヴィについて、詳細はこちらをご覧ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製とソリューションの提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.comをご覧ください。X(旧Twitter)@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
References:
1.Blockmans D, Penn SK, Setty AR, et al. A phase 3 trial of upadacitinib for giant-cell arteritis. N Engl J Med. Published online April 2, 2025;doi:10.1056/NEJMoa2413449.
2.RINVOQ. Summary of Product Characteristics. AbbVie;2025.
3.Ameer MA, Peterfy RJ, Khazaeni B. Giant cell arteritis (temporal arteritis). Updated August 8, 2023. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK459376/
4.Mohammad AJ, Englund M, Turesson C, et al. Rate of Comorbidities in Giant Cell Arteritis: A Population-based Study. J Rheumatol. 2017;44(1):84-90. doi:10.3899/jrheum.160249
5.Weyand CM, Goronzy JJ. Immunology of giant cell arteritis. Circ Res. 2023;132(2):238-250. doi:10.1161/CIRCRESAHA.122.322128
6.Giant cell arteritis. Arthritis Foundation. Accessed January 9, 2025. https://www.arthritis.org/diseases/giant-cell-arteritis
7.AbbVie. Data on file: ABVRRTI78418.
8.Pipeline. AbbVie. 2023. Accessed January 9, 2025. https://www.abbvie.com/our-science/pipeline.html
9.A study to evaluate the safety and efficacy of upadacitinib in participants with giant cell arteritis (SELECT-GCA). ClinicalTrials.gov identifier: NCT03725202. Accessed January 9, 2025. https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03725202
10.A study to evaluate the efficacy and safety of upadacitinib in participants with Takaysu arteritis (TAK) (SELECT-TAK). ClinicalTrials.gov identifier: NCT04161898. Accessed January 9, 2025. https://clinicaltrials.gov/study/NCT04161898
11.Program to assess adverse events and change in disease activity of oral upadacitinib in adult participants with moderate to severe systemic lupus erythematosus (SELECT-SLE). ClinicalTrials.gov identifier: NCT05843643. Accessed January 9, 2025. https://clinicaltrials.gov/study/NCT05843643
12.A study to assess change in disease activity and adverse events of oral upadacitinib in adult and adolescent participants with moderate to severe hidradenitis suppurativa who have failed anti-TNF therapy (Step-Up HS). ClinicalTrials.gov identifier: NCT05889182. Accessed January 9, 2025. https://clinicaltrials.gov/study/NCT05889182
13.A study to assess adverse events and effectiveness of upadacitinib oral tablets in adult and adolescent participants with vitiligo (Viti-Up). ClinicalTrials.gov identifier: NCT06118411. Accessed January 9, 2025. https://clinicaltrials.gov/study/NCT06118411
14.A study to evaluate the safety and effectiveness of upadacitinib tablets in adult and adolescent participants with severe alopecia areata (UP-AA). ClinicalTrials.gov identifier: NCT06012240. Accessed January 9, 2025. https://clinicaltrials.gov/study/NCT06012240
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リンヴォック、巨細胞性動脈炎の成人患者さんに対する治療薬として、日本における適応追加承認を取得
リンヴォック(R)(ウパダシチニブ)について、米国FDAより巨細胞性動脈炎に対する承認を取得
ウパダシチニブ、巨細胞性動脈炎の成人患者に対する治療薬として欧州医薬品委員会(CHMP)より肯定的見解取得
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