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アッヴィ、ベネトクラクスについて、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫(MCL)に対する適応追加承認取得


アッヴィ合同会社は、抗悪性腫瘍剤「ベネクレクスタ(R)錠」の再発または難治性のマントル細胞リンパ腫(MCL)に対する適応追加承認を取得しました。MCLは高齢者が主に罹患する非ホジキンリンパ腫で、日本では約2,000人が罹患しています。適応追加は、海外の第III相試験(SYMPATICO試験)と国内の第II相試験(M20-075試験)のデータに基づいています。これにより、「ベネクレクスタ(R)錠」は、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病に続く3番目の適応症を取得しました。この承認はMCLの治療選択肢の拡大を図るものです。

2025年3月27日
アッヴィ合同会社

アッヴィ、国内での「ベネクレクスタ(R)錠」(一般名:ベネトクラクス)について、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫(MCL)に対する適応追加承認を取得

 

ー マントル細胞リンパ腫(Mantle Cell Lymphoma: MCL)は高齢者に多く発症し、約90%の患者さんが初発時において進行期にあり、その多くは再発又は再燃に至る1

ー 日本においてMCLは非ホジキンリンパ腫(NHL)症例全体の約3%であり2、MCL患者数は約2,000人3

再発又は難治性のMCL患者さんを対象とした海外第III相試験と国内第II相試験のデータから得られた結果に基づく承認

ー 本承認で「ベネクレクスタ(R)錠」は、再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、急性骨髄性白血病に続き、3番目の新たな適応症を取得

 

アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長:ティアゴ・カンポス ロドリゲス)は本日、抗悪性腫瘍剤/BCL-2 阻害剤 「ベネクレクスタ(R)錠10mg・50mg・100mg」(一般名:ベネトクラクス、以下「ベネクレクスタ」) について、国内における再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫(Mantle Cell Lymphoma: MCL)に対する治療薬として適応追加承認を取得しました。

 

ベネクレクスタは、BCL-2と呼ばれる体内の特定タンパク質を標的とし、がん細胞で失われてしまったアポトーシスというがん細胞の自然死または自己破壊の過程を回復させる作用があります。本承認取得により、ベネクレクスタは日本において、再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)および急性骨髄性白血病(AML)に加え、イブルチニブとの併用において、再発又は難治性のMCLに対する適応症を得ました。なお、本剤は2024年6月19日に、再発又は難治性のMCLに対する希少疾病用医薬品指定を受けています。

 

MCLは悪性リンパ腫の非ホジキンリンパ腫(NHL)に分類され、リンパ節のマントル帯に由来するBリンパ球(白血球の一種)ががん化するB細胞リンパ腫の1つです。現在、欧米ではNHL症例全体の約6-9%で4,5、増加傾向にあります。日本国内ではNHL症例全体の約3%で2、MCL患者数は約2,000人と報告されています3。60歳代半ばの患者さんで多く発症し、男女比では女性よりも男性に多いとされています。約90%の患者さんは、初発時に病期III期又はIV期の進行期にあります1。また、多くの場合、MCLの初回治療後、高齢者では2-3年、若齢者では約5年で再発又は再燃に至ると報告されています6。

 

現在、日本ではMCLに対する標準治療は確立されておりません7。自家造血幹細胞移植治療に適応のある患者さんは、強化型化学療法後に自家造血幹細胞移植を行うことを推奨されていますが、大部分のMCL患者さんは高齢であり、強化型化学療法が適応とならないことが多いのが現状です。強化型化学療法が困難なMCL患者さんにおいては、推奨された複数の初期治療法がある一方で、これらの初期治療では高い全奏効率(ORR)を示すことがあっても、大部分の患者さんは最終的には再発します8。再発した場合、化学療法の効果は薬剤に関係なく一次治療の効果より劣るほか、急速な進行が認められることがあります9。 本適応追加承認により、再発又は難治性のMCLに向き合う患者さんに対する新たな治療選択肢となります。

 

本承認は、再発又は難治性のMCL患者さんを対象としたベネトクラクスおよびイブルチニブの併用療法に関する海外第III相試験(SYMPATICO試験)10および国内第II相試験(M20-075試験)11の結果に基づいています。より詳細な情報はそれぞれhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/(PMID: 39914418)又はhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/ (PMID: 38157190)にてご覧いただけます。

 

ベネクレクスタ(R)錠 製品概要(今回の追加となった【効能又は効果】、【用法及び用量】抜粋)

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102977/202503276369/_prw_PT1fl_mS47Ixr9.png

※ベネクレクスタ錠のその他効能又は効果:

〇再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)

〇急性骨髄性白血病

 

ベネトクラクスについて

ベネトクラクスは、BCL-2と呼ばれる体内の特定タンパク質に対し、選択的に結合および阻害するファーストインクラスの薬剤です。一部の血液がんでは、BCL-2がアポトーシスと呼ばれるがん細胞の自然死または自己破壊の過程を阻止します。ベネトクラクスは、BCL-2タンパク質を標的とし、アポトーシスの過程を回復させる作用があります。

 

ベネトクラクスは、アッヴィとロシュ社が開発を行っています。米国ではアッヴィとロシュグループの一員であるジェネンテック社が共同販売しており、米国以外ではアッヴィが販売しています。これらの企業が共同でBCL-2研究に取り組んでおり、種々の血液がんおよび他のがんを対象に、複数の臨床試験でベネトクラクスを評価しています。ベネトクラクスは、米国を含め80を超える国で承認されています。

 

がん分野におけるアッヴィについて

アッヴィでは、幅広いがん種に対する治験薬の開発を積極的に推進するとともに、複数の血液がんにおける標準治療の変革に取り組んでいます。献身的で経験豊富なチームは、革新的なパートナーと協力し、画期的新薬となり得る製品の開発促進に努めています。当社は世界で最も罹患者が多く、また最も消耗性が高いがん種に対し、300を超える臨床試験で20種類以上の治験薬を評価しています。当社の事業の目的は、人々の人生を豊かにすることです。そのため、患者さんが当社のがん治療薬にアクセスすることができるよう、ソリューションの探求にも取り組んでいます。詳細については、http://www.abbvie.com/oncologyをご覧ください。

 

アッヴィについて

アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。FacebookInstagramX(旧TwitterYouTubeLinkedInでも情報を公開しています。

 

日本においては主に、免疫疾患、肝疾患、精神・神経疾患、がん、アイケアの領域、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスのポートフォリオで、製品の開発と提供に取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.co.jpをご覧ください。FacebookYouTubeでも情報を公開しています。

 

1.日本癌治療学会 がん診療ガイドライン(http://www.jsco-cpg.jp/guideline/12_2.html)

2.Lymphoma Study Group of Japanese Pathologist. The World Health Organization classification of malignant lymphomas in Japan. Incidence of recently recognized entities. Pathol Int. 2000;50(9):696-702.

3.「政府統計の総合窓口(e-Stat)」.統計で見る日本.患者調査 令和 2 年度患者調査 確定数 全国編 閲覧(報告書非掲載表), 閲覧第 119 表 総患者数, 傷病基本分類別, https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004002720

4.Zhou Y, Wang H, Fang W, et al. Incidence trends of mantle cell lymphoma in the United States between 1992 and 2004. Cancer. 2008;113(4):791-8.

5.Dreyling M, Geisler C, Hermine O,et al. Newly diagnosed and relapsed mantle cell lymphoma: ESMO Clinical Practice Guidelines for diagnosis, treatment and follow-up. Ann Oncol. 2014;25 Suppl 3: iii83-iii92.

6.Mubarak AI-Mansour. Treatment Landscape of Relapsed/Refractory Mantle Cell Lymphoma: An Update Review. Clin Lymphoma Myeloma Leuk. 2022;22(11):1019-31.

7.日本血液学会:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版)第Ⅱ章リンパ腫 Ⅱリンパ腫 4マントル細胞リンパ腫
(http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/index.html, 2025年2月8日アクセス)

8.Parrot M, Rule S, Kelleher M, et al. A Systematic Review of Treatments of Relapsed/Refractory Mantle Cell Lymphoma. Clin Lymphoma Myeloma Leuk. 2018;18(1):13-25. e6.

9.Rule S. The modern approach to mantle cell lymphoma. Hematol Oncol. 2019;37 Suppl 1:66-9.

10.Wang M, Jurczak W, Trneny M, et al. Ibrutinib plus venetoclax in relapsed or refractory mantle cell lymphoma (SYMPATICO): a multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 study. Lancet Oncol.2025 Feb;26(2):200-213

11.Phase 2 study of ibrutinib plus venetoclax in Japanese patients with relapsed/refractory mantle cell lymphoma. Int J Clin Oncol.2024 Feb;29(2): 232-240.

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