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平成29年度「年金支給額減額」、「年金保険料引き上げ」 支給額や保険料金の改訂ルールを知って老後に備えよう。



今年1月に総務省から「平成28年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)が公表され、これを踏まえ平成29年度の年金支給額が改定となります。



また、現役世代が支払う年金の保険料も改定となります。どのように改定されたのか見ていきたいと思います。





平成29年度の年金保険料は引き上げられます






平成16年の改正で年金に関わる保険料が、平成22年度から平成29年度まで毎年段階的に引き上げることが決定されて実施されています。



国民年金保険料




前年の物価の変動や賃金の変動によって増減することになり、その結果、平成29年度(平成29年4月から平成30年3月)は1万6,490円となりました。



厚生年金保険料




平成29年9月より18.3%(会社・被保険者折半負担)となり保険料が引き上げとなります。





平成29年度の年金支給額は減額されます






平成29年度の年金額は、「前年度比0.1%引下げ」となります。



本来、年金支給額の決定には「マクロ経済スライド」といわれる仕組みが使われ年金額の支給が決定されます。



しかし、「マクロ経済スライド」はデフレ時期には適用しないとされているため平成29年度にも引き続き適用はされません



「マクロ経済スライド」とは




社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)などに合わせて、年金の支給額を自動的に調整変更するものです。



そして、昨年12月の臨時国会で成立した「年金制度改革関連法」で、支給額を更に調整する仕組みが盛り込まれました。



平成33年度から実施となりますが、物価が上がったとしても、現役世代の賃金が下がれば年金の支給額を減らす仕組みとなり、現役世代の負担を重視しています。



現在の年金額は…




総務省が発表している「平成28年平均の全国消費者物価指数」をもとに算出されており、前年より0.1%下落しているため、その内容が年金額に反映されています。



例えば、平成29年度の国民年金の支給額は、満額で月額6万4,941円となり、前年度より67円減となります。



また、厚生年金の支給額は、モデル世代(会社員であった夫と専業主婦)の夫婦2人分の年金月額で月額22万1,277円となり227円減となります。



平成29年度の年金額による支払いは、4月分の年金が支払われる6月からとなります。





現役世代の今後の生活設計として


国から支給される年金額では老後の生活は決して楽ではないと感じたはずです。ただ、国が支給される年金は支給開始がされればご自身が亡くなるまで生涯支給されます



「個人年金」を賢く活用








国から支給される年金以外にも各保険会社が販売している「個人年金」をかけることにより老後の支給される年金額を増額できるので検討をしてみるとよいでしょう。



「個人年金」で支払った保険料は、会社で行われる年末調整や各自が行う確定申告で生命保険料控除を受けることができます。(一定金額の所得控除を受けることができます。)



そして、マイナス金利の影響により今年4月加入分から各生命保険者会社は、保険料の改定や保険商品の売止めなどを行います。



3月中に利回りの良い「個人年金」を選んで加入するのもひとつの手だと思いますので、3月中に「個人年金」の加入を検討してみるのもよいでしょう。(執筆者:高橋 豊)



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