・ まだ事業を始めたばかりでそれほど売上がない
・ パートと起業両方しているけれど、いくらから確定申告するんですか?
専業主婦で夫の扶養に入っているという女性にとって、いくらから確定申告が必要になるのか気になるところですね。
確定申告が必要になるかならないか微妙なラインの人のために、具体的な事例を挙げてご紹介します。( 本業と副業のほか不動産や株等の所得はないと仮定します。)
給与所得がある場合のプチ起業(副業)
組み合わせの事例
(2) パートの給与+フリマ売上(リアルなフリマ)
(3) パートの給与+フリマ売上+ネットオークション売上
これらの副業をしている場合、給与所得以外の所得合計額が20万円を超える場合は確定申告が必要となります。これをここでは「20万円ルール」と呼ばせてください。
組み合わせ事例ごとに具体的に見ていきましょう。
(1) 正社員の給与+インターネット等の執筆収入
基本的に20万円ルールを適用します。
執筆収入の場合源泉徴収されて入金されることがほとんどですので場合により確定申告することで源泉徴収された税金が戻る可能性があります。
また、収入合計金額が25万円だったとしても収入を得るためにPCの購入費用10万円が発生した場合もあります。
その場合は、収入:25万円 –PC購入費:10万円 = 15万円 で20万円以下となるため、確定申告は必要ありません。
(2) パートの給与+フリーマーケット売上
基本的に20万円ルールを適用します。
フリーマーケット売上の合計額より経費を差し引いた金額が20万円以下の場合は確定申告は不要です。
フリーマーケットの出店は、チラシ印刷代、出店料、開場までの交通費、商品の飾りつけのための雑貨など…売上のために支払いは経費となり、それらの合計を差し引くことで合計が20万円以下の場合も確定申告は不要です。
(3) パートの給与+フリマ売上+ネットオークション売上
基本的に20万円ルールを適用します。
フリーマーケット売上については(2)と同様です。
ネットオークション売上は、出品料、落札後の配送手数料、ラッピングのための材料費などの費が発生し、それらの合計を差し引くことができます。
こうして計算したフリーマーケットとネットオークションの合計が20万円以下の場合は確定申告は不要です。
以上のように、プチ起業でいくらから確定申告が必要になるのかは、それぞれにかかった経費などによって大きく変動するということは事例でお分かりいただけたことと思います.
これらの計算は「確定申告が必要なのかどうかを判断」するものです。
専業主婦で夫の扶養に入っている場合
「いくらから配偶者控除が使えなくなってしまうの?」
「私の場合、確定申告すれば納め過ぎた税金が戻ってくるの?」
判断基準や計算方法は「税金」のほかにも、「健康保険」、「年金」、「手当」、の壁もあります。
そして、その壁にはそれぞれ明確な基準があるので総合的な判断が必要です。
自分がどのような目的をもって確定申告するのかを明確にすることが重要です。(執筆者:小山 智子)