例えば両親が介護を必要とする状態になった場合、咄嗟に浮かぶのはどのような事でしょうか?
施設へ預ける・自分が面倒をみる・きょうだいが面倒をみる、人によって様々かもしれません。
しかし、どれにも当てはまる事があります。それはお金の問題。
今回はいざ介護が必要になった両親に蓄えがなかった場合の、しておいて良かった&こうしておけば良かった、を御紹介します。
1. 両親のもらっている年金の確認をしておいて良かった・しておけば良かった
年金を貰っていると一口にいっても人それぞれ金額が異なります。
なんとか生活できる程度の金額の方から貯蓄する余裕がある程の金額まで様々です。
お金の苦労をせず生活しているように見えても、貯蓄が全くない場合があります。
年間でどの程度の金額をもらっているのか、受けようとする介護サービスが年金で賄えるのかを確認する必要があります。
年金をもらっているから…と介護施設への入所を申し込んだ後に、いざ蓋を開けると利用料の支払いが年金では賄えない、家族からの援助が必要、といった事も少なくありません。
年金額を把握しておけば、その金額に見合った利用料のサービスを事前に探す事もできます。
と、一緒に終の棲家を探し事前に申し込みする事もできますね。
2. 貯蓄をしておいて良かった・しておけば良かった
同居別居に関わらず、一定の収入を得て居る方は何かしらの方法で貯蓄をしていると思います。
定額預貯金や貯蓄型の保険、様々なものがありますね。しかし、急に必要になった場合に即座に保険を解約するのは少々考えてしまうと思います。
万が一に備え、自分が介護貯金をしておけば困る事はありません。介護に使わなかった場合は、そのまま貯蓄として残ります。
両親が年金を貯蓄できない浪費家の場合もあります。その場合は、無理のない金額で自動振替の定額預金などにすると良いでしょう。
必要になるのは両親なので良く話し合い、ひとり当たりの介護費用が300万円程度といわれている実態を理解して貰う事が必要です。
自分だけが切り詰めた生活をするのではなく、両親やきょうだいともよく話し合うと良いでしょう。
3. 財産整理をしておいて良かった・しておけば良かった
いざ介護が必要になったときに、突然認知症の症状が出て過去の記憶等が曖昧になる場合もあります。
金銭としては幾らも残っていない場合でも、土地や株などを所有しているケースがあります。
そして、それらの財産の存在を忘れてしまっている場合も。
まだ判断能力や決断力があるうちに、両親の保有する財産がどれほどあるのか把握する事が大切です。
また、土地や建物を名義変更して相続するのか、売却して今後の介護費用として誰かに管理してもらうか等、しっかりと両親が納得した状態で老後の生活を迎える事が重要です。
両親が逝去したあとに突然財産分与でもめる場合もありますので、元気なうちに相続の権利がある方を集めて話し合いをすると良いでしょう。
まとめ
介護に関して過度な事前準備は必要ありません。なぜなら、いつ、どのタイミングで、どんな介護が必要になるかわからないからです。
ある日突然やってくる介護に対しての供えで重要なのは、普段からできる貯蓄や確認と言えるでしょう。
「ちゃんと確認しておけば良かった!」
とならないように、お互い負担にならないよう話し合っておきましょう。(執筆者:佐々木 政子)