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忘れていませんか? 親が要介護になった時の「財産口座」の管理



ご両親が要介護になると、介護や費用などで手一杯になってしまいますよね。



そこで忘れがちなご両親の口座管理です自分の親のものだから子が管理出来ると思われがちですが、実はそんなに簡単にはいきません



親子関係でも財産口座管理については法律上、他人と同じ扱いになるのです。







財産口座管理に際して


ご両親の要介護の度数によっても変わってきます



認知症により本人(父母)に口座管理能力がない状態の場合は代わって子が管理する、比較的軽度の場合はまずご本人の意思を尊重しなければいけません。



どの様な制度があり、管理するのかを把握する事が必要となってきます



様々な制度の利用条件


成年後見人制度




成年後見人制度とは認知症や精神障害などの理由で判断能力が不十分で不動産や預貯金の管理、介護サービスや施設入所手続き、遺産問題や不利益を被る事のない様に家庭裁判所に申立てをし、本人に代わり法的に権限を与えると言う制度です。



成年後見人制度には「法定後見」と「任意後見」の2つの制度があります。



1. 法定後見



本人の判断が難しい場合には法定後見となります。本人の判断能力の程度によって後見人、保佐人、補助人がつけられることになります。



中でも後見人は本人に代わり生活に関する契約行為、財産管理と幅広く権利を持ち管理することになります。適切な後見人の選任は家庭裁判所が行っています。



2.任意後見



本人の判断能力が低下する前に、前もって後見人を決めておき、後見を行う内容について公式証書にて契約をしておきます。



契約後、本人に判断能力がなくなってしまった時に、契約に基づいた後見を開始することになります。



【参考元:成年後見制度(神奈川県)】



日常生活自立支援事業




後見人制度のほかに社会福祉協議会が支援している事業です。



すでに認知症と診断されている方や精神障害をお持ちの方も利用できますが、本人にサービスを受ける意思がないと利用ができません



また、契約の内容が理解できる程度の判断能力を持っていることが条件となっています



【参考元:成年後見制度(長野県)pdf)】



成年後見人は子や親族がするべき?


成年後見人(後見人、保佐人、補助人)になる事に対し法令上は特に制限はありません。過去の実績では約8割が子や配偶者などの親族がなっています。



特に子や配偶者は本人との関係において信頼関係があつく、ご本人の希望をよく知っているといえる為です。



後見人にはお金がかかります



後見人に就任した場合の報酬についても後継人が法定相続人の場合には、報酬は請求しないで遺産分割の時に親族間で調整を行うことが多いので、本人の遺産消費を防ぐ事もできます。(本人の財産消費が少なくなります。)



ただし専門性の高い事務が必要な場合や親族には任せておけない、申立て時に候補者を定めても家庭裁判所の判断で司法書士や弁護士などの専門家が選任される事があります



申立て手続きや必要書類、費用などは法務省のサイトに詳しく記載されていますので参考にされて下さい。







親族間や金融機関とのトラブル回避


子が何人かおり誰か1人が財産管理をするのであれば、子全員で支出明細が把握出来る様に支出張なものを付けておくと良いでしょう。



親のお金は将来的に子が相続するので親の介護などに掛るお金(口座)を分離し、そこから支払いが出来る様にしておく事が大事です



これをしてないと後々、子が親の相続人に代わった時にもめる元となる事もあります。もめ事を防ぐ為に親子間でも契約書を作っておくのも良いでしょう。



昨今、高齢者のお金に関するトラブルが多発している為、金融機関の方針によっては事情を話しても「後見人を立てて貰わないと支払いは出来ない」と言われる事があります。



この様なトラブルがない様にする為にも親族間との話し合いは本人の判断能力が可能なうちにしておく事をお勧めします



まとめ


介護が始まると介護費用や施設など身近な問題にばかり目が行きやすくなります。



ご両親が築き上げた大切な財産です。どの方法が1番適しているのか確り把握し考えておく必要があるのです。(執筆者:佐々木 政子)



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