
会社員やパート・アルバイトをしている方は、税金の還付を受けるために確定申告書を提出する方も多いですが、還付申告をしたのに税金が戻ってこない方もいらっしゃいます。
税金が戻ってこない原因はいくつか考えられますので、今回は還付金が振り込まれない理由について解説します。

確定申告書の記載不備・誤り
提出した確定申告書の記載内容に不備や誤りがある場合、税金が還付されない可能性が高いです。
税務署は提出された申告書の内容を確認してから還付処理を行いますが、申告内容に誤りがあった場合、そのまま還付処理をしてしまうと、本来還付する金額よりも過大に税金を戻してしまう可能性があるので、還付処理は一旦ストップします。
申告書の記載不備も還付金額に影響することがあるため、還付金が振り込まれないときは提出した申告書の内容を今一度確認してください。
提出書類の不足

申告内容が正しくても、所得税の還付申告書に必要書類を添付していない場合、税金が戻ってこない可能性があります。住宅ローン控除などの特例制度は、定められた書類の提出も適用要件の一つとなっているため、提出書類に不足があると還付処理は止まります。
e-Taxで申告した方で、送信票の「別途提出」に〇印が付いている場合は、申告書以外に提出すべき書類があるので、提出漏れがないか確認してください。
書面(紙)の申告書の還付処理には時間がかかる
所得税の還付申告は、書面申告と電子申告(e-Tax)のどちらで手続きしたかによって、還付金の振り込みにかかる時間が変わります。e-Taxで申告した場合、申告から3週間程度で還付処理が行われますが、書面申告は還付処理に1か月から2か月程度の時間がかかります。
そのため、書面申告をした方は同じタイミングでe-Tax申告した方よりも、税金が戻ってくるのが遅いです。
税務署の還付処理の遅延
所得税の確定申告書は住んでいる場所を所轄する税務署に提出しますが、還付処理の手続きは税務署ごとに行っています。申告してから税金が還付されるまでの時間は税務署によって異なり、所轄税務署の還付処理が遅れている場合、還付金が振り込まれるまでに時間を要します。
また、適切に申告書を作成し提出したとしても、税務署の手続きミスで還付金が振り込まれないこともあるため、還付申告をしてから2か月以上音沙汰がない場合は、所轄税務署に連絡して還付処理の状況を確認してもいいかもしれません。
税務署に連絡する際は申告書の控えを用意しておくこと
税務署に還付金の処理状況を確認する際は、手元に提出した申告書の控えを用意しておいてください。申告内容の記載漏れや誤りで還付処理が止まっている場合、申告書の控えがないと、税務署から記載漏れ等を指摘されたとしても、誤りを確認することができません。
また、税務署は納税者本人に対してしか申告に関する説明をしないため、税務署には本人が問い合わせるようにしてください。