「屋根がパタパタしていますよ」
このような営業トークで必要のないリフォーム工事を行ったとして、詐欺罪で横浜市の住宅会社社員が逮捕されました。
点検のため屋根に上がった際に業者がわざと壊したケースもあったといい、悪質です。
実は私もこれと同じ営業トークに乗っかり、2年前に屋根をリフォームしました(逮捕された会社ではありません)
わが家の場合は詐欺ではなく、結果的にコストも内容も住み心地にも満足しています。
ただし、1点だけ後悔していることがあります。
この記事では、悪質なリフォーム詐欺にひっかからないようにするにはどうしたらよいかと、後悔しないリフォームの条件について、体験からお伝えします。
「屋根やばいっすよ」
2年前のことです。
お隣の家が屋根のリフォームをはじめました。
着工から数日経ったある日、インターホンが鳴って、出ると若い職人さんの姿がありました。
そして第1声こう言ったのです。
「奥さん、屋根やばいっすよ」
聞けば隣家の屋根で作業をしていたところ、うちの屋根にところどころ剥がれが見えたそうです。
このまま放置すれば雨漏れや、剥がれた資材が隣家に飛んでいって損害を与えかねないとも。
「それは大変だ」と、うちの屋根にも上がってもらい、すぐに調査をしてもらいました。
業者が見せてくれたうちの屋根の写真には、たしかに剥がれているところがあります。
翌日にはリフォーム工事の契約書に判を押し、1週間後に着工、カバー工法で屋根全体を補修しました。
費用は150万円でした。
契約までの24時間で検討したこと
「屋根やばいっすよ」から契約書に判を押すまで24時間と超スピード展開でした。
しかし、検討すべき事項は検討しました。
1. スレート屋根の寿命は約30年
スレート屋根の寿命は約30年で、20年がリフォームの目安です。
わが家は築25年でちょうど適した時期でした。
2. 屋根カバー工事の相場計算式
以下の計算式が相場です。
※断熱材一体型エスジーエル鋼板を使ったカバー工法の屋根リフォーム工事の場合
(屋根面積×1.2万円)+足場代金(20~30万円)
見積もり金額と建築図面を照らし合わせると、だいたい相場どおりかちょっと安いくらいの金額でした。
3. 会社の施工実績
会社のホームページとInstagramに、施工実績として工事前後の写真が多数掲載されていることを確認しました。
4. 工事後10年保証
工事後10年間保証が効くことを確認しました(実際工事後に保証書をもらいました)
施工中、施工後ともに満足の結果
スピード展開ではじまった屋根リフォームでしたが、結果的には満足しました。
職人さんがとても感じの良い人だった
施工前後の写真が多数入っている、詳しい報告書を作成してくれた
工事完了後すぐに保証書を発行してくれた
屋根のカバー工事のあと、雨音、夏の暑さ、冬の寒さ、すべて改善し住み心地がよくなった
唯一後悔していること
唯一後悔しているのは、やはり「屋根やばいっすよ」のひと声で急遽リフォーム工事をしたことです。
満足はしているけれど、本当にリフォーム詐欺に遭っていないのか、屋根は見えない箇所だけに不安でした。
自分で業者を呼び、相見積もりをとればよかったです。
工事完了後から2年経った今でも、その点だけは深く後悔しています。
リフォーム計画と相見積もりを
通常リフォームには、場所ごとに適した時期と修繕内容、費用相場があります。
大切なことは以下の3点です。
リフォーム計画を立てて
自分から業者に調査を依頼し、
最終的にどこにお願いするかは相見積もりをとってきめる。
これができれば、「屋根やばいっすよ」と突然言われても冷静に対処できます。
「屋根が壊れている」「無料で点検する」と言ってリフォーム業者が営業してきたら、まずはいったん断って、屋根をあげないことをおすすめします。
築年数的にリフォームが本当に必要なら、自分で業者を探して、数社相見積もりをとりましょう。
屋根のリフォームについて普段から考えている方は少ないです。
リフォーム詐欺の存在が明るみになったこの機会に、ぜひご自身で自宅のリフォーム計画を立てて備えてください。