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5日の香港市場概況:ハンセン0.03%安で反落、香港不動産セクターに売り


5日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比7.70ポイント(0.03%)安の26515.53ポイントと小反落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は95.95ポイント(0.93%)高の10384.14ポイントと続伸した。売買代金は831億5900万香港ドルとなっている(4日は1163億7700万香港ドル)。

利食い売り圧力におされる流れ。昨日の香港市場では、ハンセン指数が一時4.4%高と急伸し、上昇率は終値(3.9%高)でも今年最大を記録した。香港情勢の不透明感もくすぶる。香港政府による「逃亡犯条例」改正案の撤回について、反対派は「時期が遅すぎた。すべての要求には応えていない」などと批判した。反対派は抗議行動の継続方針を表明している。4日に急伸した香港不動産銘柄が売られ、ハンセン指数の足かせとなった。九龍倉置業地産投資(1997/HK)と恒基兆業地産(12/HK)が3.1%安、新鴻基地産発展(16/HK)が2.9%安、新世界発展(17/HK)が2.8%安とそろって反落している。4日の相場では、九龍倉置業地産投資と新世界発展の上昇率が2ケタに達していた。

ただ、米中貿易問題の不透明感がやや薄らぐなかで下値は限定的。日程調整が難航していた閣僚級の米中通商協議について、中国商務部は5日、「10月初めに米ワシントンで開くことで米国側と合意した」と発表した。これに先立つ9月中旬、双方は実務者レベルで協議する。中国の金融緩和にも期待感。中国国務院は4日夜、「景気支援のため、『時宜を得た方法』による預金準備率の引き下げを求める」とコメントした。地方債の発行を加速させ、各種インフラ建設プロジェクトを通じた内需拡大を図る方針も示している。

業種別では、建材や建機のインフラ関連が高い。華潤水泥HD(1313/HK)が4.8%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)と中国建材(3323/HK)がそろって3.3%、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が2.2%、中聯重科(1157/HK)が7.2%、中国龍工HD(3339/HK)が4.3%ずつ上昇した。

海運、空運セクターも物色される。中遠海運HD(1919/HK)が2.5%高、太平洋航運集団(2343/HK)が1.2%高、中国東方航空(670/HK)が3.9%高、中国国際航空(753/HK)が3.1%高、中国南方航空(1055/HK)が2.9%高と値を上げた。

中国金融セクターもしっかり。海通証券(6837/HK)が4.7%高、中信証券(6030/HK)が3.9%高、華泰証券(6886/HK)が3.5%高、新華人寿保険(1336/HK)が3.0%高、招商銀行(3968/HK)が2.8%高とそろって続伸した。

本土市場は4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.96%高の2985.86ポイントで取引を終えた。金融株が上げを主導する。ハイテク株、自動車株、消費関連株、インフラ関連株、資源・素材株、不動産株、運輸株などが幅広く買われた。

【亜州IR】





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