ミラタップ Research Memo(4):2026年9月期中間期は過去最高売上高を更新
■ミラタップ<3187>の業績動向
1. 2026年9月期中間期の業績概要
2026年9月期中間期の業績は、売上高が7,886百万円、営業利益が269百万円、EBITDAが374百万円、経常利益が249百万円、中間純利益が211百万円となった(2025年9月に子会社の株式会社ベストブライトの全株式を売却し、第1四半期より連結決算から単体決算へ移行したため、前年同期比は単体ベースで参考記載)。
売上高は、単体ベースで比較すると前年同期比2.0%増と拡大した。ロイヤルカスタマーを中心に注文単価と注文回数が増加し、過去最高の売上高となった。商品カテゴリ別では主力の洗面・水廻りが好調に推移したほか、キッチン、収納、バスも増収となった。建具、エクステリア、タイル、壁材は前年同期を下回ったものの、主要カテゴリの伸長により補完し、全体では増収を確保した。
利益面では、営業利益は前年同期比386百万円改善した。営業利益の増減要因を見ると、売上高増加に伴う売上総利益の増加が58百万円の増益要因となったほか、前期に実施した社名変更に伴う大規模な認知拡大施策が一巡し、広告宣伝費の減少が364百万円の増益要因となった。加えて、倉庫移転に伴う一時的な費用の剥落が56百万円、本社移転に伴う一時費用の剥落が40百万円の増益要因となり、前期に実施した先行投資の反動が利益改善に寄与した。一方で今後の事業拡大に備えた人員増により人件費が56百万円増加したほか、本社移転や東京新事務所開設に伴う賃借料等が29百万円、資産増加やシステム投資に伴う減価償却費が14百万円増加したものの、これらは中長期の成長基盤を強化するための費用で、売上高拡大や業務効率化に向けた投資であり、正常の範囲と考えられる。
通期営業利益計画に対する中間期の進捗率は76.3%と高水準であり、費用対効果を意識した投資運営が利益面に表れている。期首計画は据え置かれているものの、上期時点の進捗を踏まえると、下期の販売や費用執行の状況次第で利益が計画を上回る可能性もあると見られる。
2. 財務状況と財務指標
2026年9月期中間期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比421百万円増加の9,212百万円となった。流動資産は同263百万円増加の5,119百万円となり、主に現金及び預金、売掛金が増加した。利益創出、未収還付法人税等の入金、短期貸付金の回収により現金及び預金が増加したほか、3月度の売上高増加や売掛先の販売増加に伴い売掛金も増加した。固定資産は同157百万円増加の4,093百万円となった。新商品の金型やシステム改修などへの投資を継続しており、事業拡大に向けた基盤整備が進んでいる。
負債合計は前期末比251百万円増加の6,138百万円となった。流動負債は同191百万円増加の4,837百万円となった。固定負債は同59百万円増加の1,300百万円となった。ショールームの原状回復費の見積り金額の増加に伴い、関連する債務が増加した。純資産は同170百万円増加の3,074百万円となった。中間純利益211百万円を計上したことで利益剰余金が増加し、純資産の増加につながった。
主要な財務指標を見ると、自己資本比率は前期末の30.9%から当中間期末は31.0%へ上昇した。成長投資を継続するなかでも、利益の積み上げにより資本の厚みは維持されている。流動比率は前期末の104.5%から中間期末は105.8%へ上昇した。流動負債が増加した一方で、現金及び預金や売掛金の増加により流動資産も増加しており、短期的な支払能力は一定の水準を確保している。有利子負債から現金及び預金を差し引いて算出されるネットデットは前期末比581百万円減少の1,245百万円となった。財務レバレッジを抑制しながら成長投資を進めており、財務の安定性は改善方向にあると評価される。
今後は、成長投資を継続しながら、利益の積み上げを通じて自己資本を着実に拡充していくことが重要となる。同社は商品開発、システム投資、ショールーム展開など、将来の売上成長に向けた投資を進めており、一定の資金需要が続くと考えられる。一方で、中間期末時点ではネットデットが減少し、流動比率も改善していることから、財務面では安定性を高めながら事業基盤を整備している段階にある。今後も有利子負債の水準を適切に管理しつつ、収益力の向上によって内部留保を積み上げることで、成長投資と財務健全性の両立が進むことが期待される。
■今後の見通し
既存顧客の取引拡大及び新商品効果などにより、通期業績見通しの過達を期待
2026年9月期通期業績は、売上高が前期比12.0%増の17,035百万円、営業利益が352百万円(前期は223百万円の損失)、経常利益が324百万円(同225百万円の損失)、当期純利益が227百万円(同438百万円の損失)の見通しである(前期比は単体ベース)。
売上高については、既存顧客との取引深化が着実に進んでおり、ロイヤルカスタマーを中心とした注文単価及び注文回数の増加が増収をけん引する見通しである。また、5月発売の大型新商品に対する先行リリースが反響を得ており、会員登録数も順調に拡大している。SNSやコンテンツ強化による顧客接点の拡大も継続しており、下期は獲得したリードの売上高への転換を進めることで、通期計画の達成を目指す。中間期時点の売上高進捗率は46.3%であり、下期には新商品の販売寄与や、問い合わせ・会員登録を起点とした受注拡大が見込まれるため、計画に対しておおむね順調に推移していると考えられる。
営業利益については、増収効果に加え、前期に発生した社名変更に伴う大規模な広告宣伝投資、倉庫移転及び本社移転に伴う一時費用が一巡することが主な増益要因となる。今後の事業拡大に備えた人件費の増加、本社移転や東京新事務所開設に伴う賃借料・減価償却費の増加は見込まれるものの、広告宣伝費の正常化や一時費用の剥落により、利益は大幅に改善する見通しである。中間期時点の通期計画に対する進捗率は76.3%に上っている。下期は成長投資を継続しながら、売上高拡大と費用管理を両立させることで、通期計画の達成を目指す。中間期までの進捗を踏まえると、業績は計画に対して順調に推移していると考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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