サインポスト Research Memo(6):2026年2月期は先行投資で減益も修正予想を上回る水準で着地
1. 2026年2月期の業績概要
2026年2月期の業績(非連結)は、売上高が前期比3.8%増の3,138百万円、営業利益が同50.8%減の98百万円、経常利益が同53.2%減の92百万円、当期純利益が同70.4%減の76百万円となった。売上面はコンサルティング事業を中心に堅調となったが、コンサルタントの採用、営業体制の強化、新サービスの開発など、先行投資に伴う採用費・人件費・開発費の増加により減益となった。売上総利益はコンサルティング事業の増収によって同7.8%増加し、売上総利益率は同1.2ポイント上昇して32.1%となった。販管費は同23.7%増加し、販管費率は同4.6ポイント上昇して28.9%となった。当期純利益は繰延税金資産の一部取り崩し13百万円(前期は62百万円を資産計上)も影響した。
なお、修正予想(大型プロジェクト中止の影響を考慮した2026年1月14日付の下方修正値、売上高3,100百万円、営業利益70百万円、経常利益55百万円、当期純利益85百万円)に対しては、当期純利益は繰延税金資産の一部取り崩しにより8百万円下回ったが、売上高は38百万円、営業利益は28百万円、経常利益は37百万円それぞれ上回った。コンサルティング事業において第4四半期に想定を上回る受注を獲得したことに加え、中途採用に関する費用が想定を下回ったことも寄与した。
コンサルティング事業は営業体制強化で堅調
2. セグメント別の動向
コンサルティング事業は売上高が前期比3.3%増の3,010百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同4.0%減の604百万円となった。売上面は第1四半期に大型プロジェクト中止の影響を受けたため上期が低調となったが、コンサルタントの増員による営業体制強化や教育・研修体系の見直しによる新人の能力開発強化などの成果で第4四半期の受注が高水準に推移し、通期ベースで増収を確保した。利益面は販管費の増加により減益となった。
イノベーション事業は売上高が前期比4.4%減の50百万円、営業損失が133百万円(前期は149百万円の損失)となった。従来のAI搭載セルフレジ「ワンダーレジ」の販売が伸び悩んだものの、EC事業者向けの出荷業務DXソリューション「Global GO! Smooth EC」の提供を開始した。DX・地方共創事業は売上高が同36.5%増の77百万円、営業損失が25百万円(同13百万円の損失)となった。中堅・中小企業のDXを支援する「DX伴走支援サービス」が拡大した。なおイノベーション事業とDX・地方共創事業は先行投資段階であり、地域金融機関との連携や新ソリューションの開発を強化している。
財務の健全性を維持
3. 財務の状況
財務面で見ると、2026年2月期末の資産合計は前期末比146百万円増加して3,043百万円となった。主に売掛金が売上高の増加に伴って94百万円増加、現金及び預金が営業活動による収入によって89百万円増加した。負債合計は同69百万円増加して1,164百万円となった。主に買掛金が35百万円増加、未払費用が21百万円増加、退職給付引当金が37百万円増加した。また有利子負債残高(長短借入金及び社債の合計)は同19百万円減少して492百万円となった。純資産合計は同76百万円増加して1,879百万円となった。当期純利益の計上により繰越利益剰余金が76百万円増加した。この結果、自己資本比率は同0.5ポイント低下して61.7%となった。自己資本比率は高水準であり、キャッシュ・フローの状況にも特に懸念点は見当たらず、財務の健全性が維持されていると弊社では評価している。
なお同社は2025年3月に、(株)りそな銀行を総額引受人とする第6回無担保社債「SDGs 推進私募債」(総額150百万円)を発行した。りそな銀行へ支払う手数料の一部をSDGs関連団体に寄付することでSDGsの達成を支援するもので、今回が4回目の起債となる。長期固定資金の調達によって財政の健全性を保ちながら、人的資本の拡充や新事業への挑戦など成長力を高める施策に積極的に取り組んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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