エクシオグループ:情報通信インフラを基軸に多様な社会課題を解決、20年連続減配なしで配当利回り3%超え
エクシオグループは、情報通信インフラを中心に都市インフラやICTソリューションを提供する総合エンジニアリング企業です。創業以来NTTグループとの関係を活かし、通信から都市インフラまで広範な事業を展開。現在は139の連結子会社と17,000人以上の人材を擁し、多彩なソリューションを提供しています。2025年3月期には売上高6,308億円を前倒しで達成し、成長を続けています。今後は2030ビジョンの実現に向け、システムソリューションや都市インフラをさらに強化し、環境面にも配慮したESG経営やDX、AI、再エネ分野での事業展開を進める方針です。さらに、20年連続減配なしの配当方針を掲げ、株主還元にも注力しています。
ビジネスモデルとしては、各分野において設計・施工から保守・運用までを一貫して手掛ける「エンジニアリング力」が競争力の源泉となっている。通信キャリア分野では、NTTグループやKDDI、ソフトバンクなど主要通信事業者向けに、光回線やモバイル基地局等の構築・保守を提供。都市インフラ分野では、電気・空調工事や再エネ関連工事(太陽光発電、バイオマスボイラ等)、公共土木などに対応し、インフラ設備の構築・保守やローカル5G設備工事などの需要にも対応している。システムソリューション分野では、SI・NI領域でDX支援やクラウド、セキュリティ、G空間といった先端領域に注力し、グローバル事業も展開する。同社の強みは、長年にわたり構築してきた通信・電気・土木技術の融合による総合力と、全国および海外に広がる施工ネットワーク、さらにグループ全体での技術・ノウハウの集約にある。特に通信キャリア事業では、子会社の再編・集約を進め、業務プロセスの標準化やオフショア活用、物品調達の効率化などにより、柔軟かつ効率的な運営体制を確立している。また、都市インフラ分野では、データセンターやEV充電設備、蓄電池工事など新しいエネルギー領域への展開を進め、エネルギー関連事業を次なる成長柱と位置付けている。システムソリューション分野においては、文教向けDXや生成AI活用による業務改善提案のほか、グローバル領域でも構造改革と収益性改善を進めており、多様な強みを相互に活かす体制が構築されている。
2025年3月期の売上高は670,822百万円(前期比9.2%増)、営業利益42,465百万円(同24.5%増)と売上高では中計目標を前倒しで達成した。全セグメントにおける増益によるものであり、特に都市インフラ事業ではデータセンター需要や再エネ案件の拡大、通信キャリア事業ではフレッツ光やモバイル設備投資の継続、システムソリューション事業では教育DXおよびグローバル分野の再構築が寄与した。営業利益率は6.3%と前期から改善し、中期経営計画に掲げた目標値(470億円・7.5%)に近づいている。
2026年3月期の通期見通しは、売上高710,000百万円(前期比5.8%増)、営業利益47,000百万円(同10.7%増)と引き続き増収増益を計画している。増収の主因は、前期からの繰越工事の完工や新規大型案件の本格化によるものであり、セグメント別には都市インフラ事業でデータセンターの引き合いが継続する見通しである。システムソリューション事業では、DX市場・セキュリティ等が引き続き堅調に推移する方向で、上流コンサル強化による元請け拡大や高付加価値領域への事業展開も図っていく。そのほか、生成AI活用によるビジネス拡大、生産性向上を加速するため新組織を設置している。
市場環境としては、社会全体のデジタル化進展により、5G対応の通信インフラやデータセンター、クラウドサービスの需要が底堅く推移している。また、脱炭素社会の実現に向けた再エネ需要やエネルギーインフラ整備、教育分野でのNext-GIGA対応など、同社が関わる市場は中長期的な成長が見込まれる。
今後の見通しとして、同社は中期経営計画「2021-25」の最終年度となる2026年3月期において、売上高6,300億円、営業利益470億円、ROE9%以上、EPS140円以上という目標達成を目指している。既に売上高目標は前倒しで達成しているが、最終年度である25年度は、営業利益・ROE・EPSの目標達成を目指す。今後は「2030ビジョン」の実現に向けたポートフォリオ改革、すなわちシステムソリューションと都市インフラを通信キャリアと同等規模に育成する戦略が進行中である。特にDX、AI、再エネ分野を成長ドライバーと位置づけ、ESG経営の高度化と持続的成長の両立を図る方針である。グローバル分野では、Procurri社の完全子会社化や統廃合の進展により、収益性のある国際展開を目指していく。
同社は、通信建設に強みを持つ企業としての伝統を活かしながら、情報通信インフラを基軸にエンジニアリングとデジタルの融合を推進し、多様な社会課題の解決に取り組んでいる。業容の多角化と新領域への挑戦を通じて中長期的な成長が期待される中、M&Aによる投資は継続。株主還元にも注力しており、2005年度から2024年度まで連続20年減配なしとなっており、配当方針ではDOE4.0%を基準としている。2026年3月期には66円への増配を計画。社会インフラの高度化や生成AI・再エネ分野での展開も進んでおり、積極的な成長投資と株主還元を継続して企業価値の向上を目指す同社の今後の成長に一層期待がかかる。
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