ククレブ Research Memo(1):不動産テックを活用したCREソリューションサービスで高成長続く
ククレブ・アドバイザーズは、不動産テックを活用して企業の事業用不動産(CRE)の課題を解決するサービスを提供しています。このアプローチにより、同社は急速な成長を遂げ、2024年には東京証券取引所グロース市場に上場しました。2025年8月期の中間期では、売上高が前年同期比225.8%増となり、営業利益も大幅に増加しました。2025年8月期通期でも売上高と営業利益が過去最高を更新する見込みです。今後の成長戦略では、営業体制の強化や不動産情報システム「CCReB CREMa」の導入拡大、新規事業の立ち上げを計画しており、持続的な高成長を目指しています。特に地方金融機関へのシステム導入を進めることで、新規案件の受注増につなげたい意向です。また、新たに有効活用不動産のマスターリース事業も開始する予定です。
ククレブ・アドバイザーズ<276a>は、企業が保有する工場や倉庫などの事業用不動産(以下、CRE)に関する課題を、不動産テックシステムを使って可視化し、有効活用施策などを提案するコンサルティングや不動産売買・賃貸、仲介、プロジェクトマネジメント等の各種ソリューションサービスを展開している。不動産テックを用いて効率化を実現していることや簿価でおおむね20億円以下と大手不動産プレイヤーが入ってこないコンパクトCRE市場にフォーカスすることで、2019年の会社設立以来、業績は高成長を続けている。2024年11月に東京証券取引所(以下、東証)グロース市場に株式上場を果たした。
1. 2025年8月期中間期の業績概要
2025年8月期中間期(2024年9月〜2025年2月)の連結業績は、売上高で前年同期比225.8%増の1,654百万円、営業利益で同159.6%増の527百万円となった。販売用不動産2件(11億円強)を売却したことや、CREアドバイザリー及び不動産仲介が2ケタ増収と好調に推移したことが増収要因となった。当中間期ではBS活用投資による売上計上により売上総利益率は前年同期の77.1%から46.6%に低下したほか、人員増に伴い販管費が増加したものの増収効果で吸収し、大幅増益を達成した。
2. 2025年8月期の業績見通し
2025年8月期の連結業績は、売上高で前期比73.3%増の2,200百万円、営業利益で同54.5%増の650百万円と3期連続で2ケタ増収増益となり、過去最高業績を更新する見通しだ。第1四半期発表時点で新規受注の好調により通期業績の上方修正を発表していたが、今回は修正計画を据え置いた。第3四半期に売上げ計上を予定していた不動産仲介案件の売却時期が売主側の意向により2026年8月期以降に先送りされることになったが、第2四半期も新規案件の受注が好調だったようで、同案件の先送り分をカバーできる見込みとなっている。同社の業績計画は成約確度の高い案件を積み上げた数値となっているため、第3四半期以降も新規案件の受注が好調に推移するようであれば、通期業績も若干上振れする可能性があると弊社では見ている。
3. 成長戦略
同社は今後も成長性と安定性を兼ね備えた収益構造を構築することでトラックレコード程度(50%以上)の高成長と営業利益率30%の維持を目指す考えだ。成長戦略としては、営業体制の強化、不動産情報/ニーズのマッチングシステム「CCReB CREMa(ククレブクレマ)」の地方金融機関への導入拡大、新規事業の拡大の3点に取り組む。成長の源泉となる営業専任者については、現在の5名体制を3年間で3倍に増員する計画となっている。また「CCReB CREMa」については、利用ユーザー数及び登録物件数を拡大することで、不動産仲介や不動産投資・賃貸など新たな収益獲得機会の増大につながるシステムであり、同社にとっては生簀(いけす)の役割を担っている。中堅・中小企業を多く顧客に抱える地方銀行での導入を進めていくことで、システム利用料の積み上げだけでなく、新規案件の受注機会が増大し収益に寄与するものと期待される。新規事業に関しては、「有効活用不動産のマスターリース事業」の開始を発表した。第1弾として、危険物倉庫のマスターリース事業を2026年8月期以降に開始し、さらなる収益機会の拡大を目指す。現在3つのプロジェクトを提案中であり、最短で2027年後半に倉庫が完成する見通しだ。現在、2026年8月期からスタートする中期経営計画を策定中で、これら成長戦略を推進することで、持続的に高成長を目指すものと予想される。2025年8月期の決算発表に合わせて中期経営計画も発表する予定で、その内容が注目される。なお、2026年8月期の業績イメージについては、足元の受注パイプラインが順調に積み上がっていることから50%程度の増収増益が想定されている。
■Key Points
・不動産テックを活用したCREソリューションサービスで高成長
・2025年8月期業績は3期連続で大幅増収増益となる見通し
・営業体制の強化と新規事業立ち上げ等により年率50%超の成長を目指す
・創業以来、配当を実施。2025年8月期は5期連続の増配を予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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