コーア商事HD Research Memo(2):2025年6月期中間期は増収増益を確保し、利益率が上昇
2025年6月期中間期において、コーア商事ホールディングスは増収増益を達成しました。売上高は前期比7.7%増の12,259百万円、営業利益は28.0%増の3,063百万円、経常利益は25.6%増の3,065百万円、そして親会社株主に帰属する中間純利益は31.1%増の2,049百万円となりました。特に原薬セグメントと医薬品セグメントが共に好調であり、原価率が改善したことで利益率も上昇しました。設備投資も大幅に増加し、成長基盤を強化しています。財務面でも自己資本比率が79.1%と高く、安全性が確保されています。収益性の面でもROAが14.4%、ROEが12.8%と高い水準にあります。
1. 2025年6月期中間期の業績概要
2025年6月期中間期の連結業績は、売上高で前期比7.7%増の12,259百万円、営業利益で同28.0%増の3,063百万円、経常利益で同25.6%増の3,065百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同31.1%増の2,049百万円の増収増益となった。売上高は、第1四半期で前期比減収だった原薬セグメントにおいて、近年上市した品目の拡販や、一部の品目で在庫調整が解消したこと等により取引量が増加して増収となった。また、原薬セグメントと医薬品セグメントがともに好調であり原価率が同3.5%改善したことで、売上総利益が同20.2%増の4,157百万円に増加した。一方、販管費は支払手数料や研究開発費が増加したものの小幅増加にとどまったことで、営業利益以下の各段階利益は大幅増益となった。その結果、営業利益率は同4.0ポイント上昇の25.0%に、経常利益率は同3.6ポイント上昇の25.0%に、中間純利益率も同3.0ポイント上昇の16.7%に改善した。減価償却費は同3.4%減の338百万円、研究開発費は同15.3%増の68百万円と、概ね横ばいにとどまった。一方、設備投資は同217.7%増の1,652百万円と、蔵王第2工場の建設が予定通り進捗したことで大幅に増加しており、同社グループが成長方向に向かっていると判断できる。
原薬セグメント、医薬品セグメントともに増収増益
2.事業セグメント別動向
(1) 原薬セグメント
原薬セグメント(原薬販売事業)においては、前期から発生している得意先での在庫調整、競合の参入、顧客の購入タイミングの影響等により減少したものがあったものの、近年(2020年~2024年)に上市した感覚器官用薬や中枢神経用薬の拡販や、2014年以前に上市した腫瘍用薬で得意先の在庫調整が解消して取引量が増加したこと等により取引量が増加して増収となった。以上から、売上高は8,012百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益(セグメント間取引の消去及び全社費用を控除前、以下同)は1,596百万円(同14.1%増)であった。なお、売上高には、セグメント間の内部売上高(内販)603百万円(同30.7%減)を含む。以上の結果、営業利益率は19.9%(同2.1ポイント上昇)となった。
(2) 医薬品セグメント
医薬品セグメント(医薬品製造販売事業)においては、蔵王工場において受託製造しているプレフィルドシリンジ製剤の販売が、2024年1月から行っている増産対応により堅調に推移したこと等により大幅増収となり、収率や稼働率の向上による生産性の改善や売上構成の変化等により利益率が向上した。以上から、売上高は4,851百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益は1,385百万円(同34.4%増)であった。また、営業利益率は28.6%(同5.0ポイント上昇)となった。医薬品セグメントの営業利益率が相対的に高いのは、医薬品の品目を集約しており、生産効率が高いことが一因である。
財務の健全性が高く、収益力もプライム上場企業の平均を上回る
3. 財務状況と経営指標
2025年6月期中間期末の連結財務状況は、資産合計が前期末比1,571百万円増の33,575百万円となった。主な増減要因は、建設仮勘定の増加1,524百万円、受取手形及び売掛金の増加1,344百万円、商品及び製品の増加365百万円等があった一方で、現金及び預金の減少1,429百万円、建物及び構築物の減少106百万円、仕掛品の減少89百万円等があったことによる。有形固定資産の増加1,312百万円は、工場建設に伴うものだ。
負債合計は前期末比65百万円増の7,017百万円となった。主な増減要因は、未払法人税等の増加269百万円、支払手形及び買掛金の増加144百万円等があった一方で、長期借入金の減少174百万円、その他流動負債の減少79百万円、電子記録債務の減少62百万円等があったことによる。長期借入金、短期借入金を合計した借入金は同174百万円減の2,650百万円となった。また、純資産は同1,506百万円増の26,558百万円となった。これは主に親会社株主に帰属する中間純利益2,049百万円の計上による増加があった一方、配当金支払による減少547百万円があったことによる。
以上の結果、自己資本比率は79.1%(前期末比0.8ポイント増)となり、2024年3月期にプライム市場に上場した全産業平均の33.3%を大きく上回る高い安全性を確保しており、流動比率も479.1%と高く、短期的に支払いが必要な負債に対して十分な支払い能力を有している。収益性の面では、2024年6月期のROAは14.4%、ROEは12.8%で、2024年3月期にプライム市場に上場する全産業平均の4.5%、9.6%を上回る高い収益力を備えていると評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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