ジェネパ Research Memo(1):2024年10月期は増収、営業利益ベースでは黒字転換
ジェネレーションパスはインターネット通販事業を軸にマーケティング支援を行う企業で、2024年10月期は売上高16,235百万円で7.2%の増収、営業利益は81百万円と黒字に転換しました。しかし、経常利益は22百万円と大幅な減少、最終損失も拡大しています。減益の要因には、ベトナム子会社に関する為替差損や減損損失の計上があります。2025年10月期は売上高17,500百万円、営業利益120百万円とさらなる増収増益を見込んでいます。同社はD2C商品の強化や貸付金の株式化による経営改善を図っており、中国子会社のハイテク技術認定が取引拡大に寄与すると見込まれています。
ジェネレーションパス<3195>は、インターネット通販サイト「リコメン堂」を多店舗運営するマーケティング支援サービス企業である。同社のビジネスモデルは、商材メーカーに寄り添って、特定のECプラットフォームに特化したアプローチを行う独自のWebマーケティング手法「EPO(EC Platform Optimization)」を活用して拡販支援サービスを行うものである。
1. 2024年10月期の連結業績概要
2024年10月期の連結業績は、売上高16,235百万円(前期比7.2%増)、営業利益81百万円(前期は4百万円の損失)、経常利益22百万円(同69.0%減)、親会社株主に帰属する当期純損失138百万円(前期は23百万円の損失)となった。前期比増収となり2期ぶりに過去最高を記録、営業損益については前期の損失から黒字転換となった。しかしながら、経常利益については減益となり、最終損益は前期に引き続き損失となった。経常利益の大幅減の原因は、Genepa Vietnam Co.,Ltd.に対する貸付金に関する為替差損(78百万円)の計上によるもの、最終損失拡大の原因は同社並びにGenepa Vietnamに関する固定資産の減損損失及び固定資産除却損の計上(計98百万円)によるものである。減損損失等に関してはコロナ禍の影響を受けた事業期間中の損益がマイナスで推移したことから、有形・無形の固定資産関連の今後の回収可能価額を見積もった結果として減損処理を行ったものであるが、Genepa Vietnamに関しては本業がようやく軌道に乗っている段階であり、2025年10月期以降の業績回復に向けた前向きな対応であるものと考えられる。事業別では、同社の主力事業であるECマーケティング事業においては、従来から強みを持つ家具や生活雑貨、家電に加え、同社がこれまで蓄積したマーケティングデータに基づいて企画開発したオリジナルブランド商品(D2C商品)の開発や販売を強化したことにより、売上面では微増ながらセグメント利益が前期比15.3%増と、利益面の大幅増を果たした。商品企画関連事業では中国子会社での新製品開発やベトナム子会社での販売先開拓が好調に進み、売上面では前期比30.6%増と全体の売上高の押し上げに寄与、セグメント利益も前期比78.1%増と営業利益の増益に貢献した。
2. 2025年10月期の連結業績見通し
2025年10月期の連結業績は、売上高17,500百万円(前期比7.8%増)、営業利益120百万円(同46.8%増)、経常利益120百万円(同438.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益90百万円(前期は138百万円の損失)と増収増益を見込んでいる。ECマーケティング事業、商品企画関連事業のいずれも前期からの好調さが継続する見込みであることに加え、前期に実施した減損処理を踏まえて経営体制が強化されたことを受けて、特に利益面での大幅な業績回復を見込む。さらに同社は2024年12月、ベトナム子会社であるGenepa Vietnamに対する貸付金の一部を株式化(DES:デット・エクイティ・スワップ)することを発表した。同社のGenepa Vietnamに対する貸付金を資本に組み入れることにより、今後の為替レートの変動に伴う為替差損益の発生リスクを低減できるほか、Genepa Vietnamにとっては債務の資本組み入れにより財務内容の安定が期待できる。増資の完了は2025年3月の予定で、同社の今期決算から寄与することが見込まれる。ECマーケティング事業については、引き続き利益率の高いD2C商品の開発・販売のほか、ECサイトでの商材の品揃えの拡大に注力する。また、物流対策等において引き続きコスト削減を図り、並行して進めているUSP(Unique Stores Platform)事業に関わる投資コストを吸収しつつ適正な利益水準の確保を図る。商品企画関連事業については、中国子会社である青島新綻紡貿易(有)の100%子会社である青島新嘉程家紡(有)が2024年12月に中国青島市政府から「高新技術企業(ハイテク企業)」として認定を受けたことで、既存取引先との取引強化や新規取引先の拡大に有利に働くことが期待できる。現在は国内大手の量販店や家具インテリア小売業等が主要取引先だが、同認定により取扱商品数の拡大や、新規企業との取引開始に弾みが付くものと考えられる。
■Key Points
・同社サイト「リコメン堂」では家具や生活雑貨などが好調で、D2C商品も拡充
・USP事業の準備は順調に推移、当初計画の10店舗出店に加え、マーケティング分析等の検証も終了
・中国・ベトナム子会社の受注が好調、中国子会社のハイテク技術認定が今後の業績拡大の好材料に
・将来の企業価値向上に向けて、利益面の成長を図る
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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