ジェネパ Research Memo(9):D2C商品等の積極投入と海外子会社の持続的成長で、加速度的成長を目指す(2)
ジェネレーションパスは、事業成長の加速を目指し、D2C商品の積極的な導入と海外子会社の拡大を図っています。KPI向上のため、3.6億点以上の商品の中から250万点の商品の確保を目標に掲げ、パートナー企業数と取扱商品の増加を通じて、好循環を創出する考えです。また、ECプラットフォームを基盤としたビッグデータ活用により、企業のサポート事業を拡大。特に、USP事業の成長を加速させることで、ECマーケティングにおける店舗間のシナジー効果を高める意向です。海外では、中国及びベトナム子会社の業績拡大に向けた取引の強化が進められており、新たな製造拠点の稼動も視野に入れています。加えて、上場を維持するために企業価値向上策を進めることも重要視されています。
2. 事業戦略
同社のKPIの根幹となるのは、パートナー企業とパートナー企業が保有する商品である。これらの商品に対して実施するデータマーケティングの精度を向上させるためには、より多くの商品データが必要である。国内の主要ECモールでの取扱商品数3.6億点以上のうち、同社は250万点の商品の確保を目標として取り組んでいる。パートナー企業の増加は取り扱いジャンルの拡大と商品数の増加に直結するため、同社とパートナー企業のトップラインの増加がさらに多数の新規のパートナー企業や商品を惹き付ける好循環を生み出すと同社では見ている。
同社は現在USP事業として、これまで培ったECモールにおけるビジネス最適化に関するノウハウを活用した、自社ECサイト群を有機的に結合したプラットフォーム事業を構築している。この事業を成長させることによって、同社グループが擁するパートナー企業数やパートナー企業の商品数をさらに拡大させていく。
(1) ECマーケティング事業
トップラインの拡大を主目的として、引き続き売れ筋商品に関するデータを基に、様々なジャンルで商品数を増やすことに加え、D2C商品の開発・販売を強化する。さらに現在構築中のUSP事業を本格稼働させ、収益化を進める。USP事業は2024年10月期末までに3サイトの立ち上げを行い、これまでのテストを踏まえたマーケティング情報の分析や改善サイクルの構築を完了した。12月までには当初計画した10店舗までの拡大を完了している。今後はこうして得られたノウハウを適用し、マーケティング情報の分析精度や分析結果を踏まえた改善精度の向上を図りつつ、店舗間相互のシナジーの確立手法の構築を目指す。このような店舗拡大のための準備が終了した段階でさらなる店舗数の増加を行い、本格的な事業展開を進める考えだ。店舗運営においては若手社員を店長等の経営面や企画面に参画させることで新たな教育の場とすることも考えており、将来的には同社グループ事業の柱となるようにこの事業を成長させることで、企業価値の向上に結び付ける方針である。
(2) ECサポート事業
ECプラットフォームで蓄積されたビッグデータや高度な情報システムを活用し、EC事業を志向する企業のサポートを加速する。子会社であるカンナートでの大型受託開発の受注を推進することで、売上及び利益面の寄与度を高める。同社の強みとするWeb制作やWebサービスに関する企画立案能力を生かして受注活動を推進する。Web制作については前期より需要回復の傾向にあるため、この機を捉えて受注拡大と業績向上につなげる考えだ。
(3) 商品企画関連事業
中国子会社及びベトナム子会社のさらなる業績拡大のための施策を推進する。両社とも国内企業との取引拡大に加え、現地その他の海外企業との取引を強化する。中国子会社については前述の「高新技術企業」認定の効果に加えて、ラオスに新設する新たな製造拠点の本格稼働によりオリジナルの機能性繊維製品の製造・販売が強化されることによってさらなる業績の拡大が期待できる。ベトナム子会社はDESの実施に加えて、2024年9月には国際規格であるISO9001(品質マネジメントシステム)及びISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)の認証を取得した。コロナ禍後の事業の本格拡大や財務面のリストラクチャリングによる経営面の強化といった点に加えて、品質面や労働安全面の国際的な認証取得をしたことで、今後の業績面に明るい材料を提供してくれるものと考えられる。将来的にはECマーケティングで蓄積したマーケティングデータをアジア地域に循環させることで、顧客ニーズを的確に捉えた商品開発や原材料の調達等を、アジア圏で構築するバリューチェーン内で実現する事業体制構築が期待される。
(4) 上場維持に向けた取り組み
同社は現在東証グロース市場に上場しているが、上場維持基準の1つである「上場から10年後に時価総額40億円以上とすること」を満たすべく、企業価値向上策を進める(同社の上場は2022年4月)。特に利益面では東証スタンダード市場の上場審査基準及び上場維持基準の1つである「連結利益の額(連結経常損益に非支配株主に帰属する当期純損益を加減)を1億円以上とすること」を意識し、利益面の成長に向けた取り組みを進める。本業における成長戦略に加え、株主還元に向けた施策の実施の動きも今後具体化してくることが考えられるため、その動向に注目したい。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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