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SDエンター Research Memo(1):主エンジンと補助エンジンの複数の推進力で中期成長達成を目指す


■要約

SDエンターテイメント<4650>は北海道地盤の、ゲーム、ボウリング、映画など総合娯楽施設やフィットネスジムを全国で展開する企業。2014年1月にRIZAPグループ<2928>の傘下に入って事業構造改革を進め、現在は成長追求のステージに移行した。既存事業の拡大に加え、保育事業や放課後デイサービスなどの新規分野にも進出で成長を目指す。

1. 2020年3月期に売上高100億円、営業利益7億円を目指す中期目標を発表
同社は中長期の成長戦略に取り組んでいるが、その業績目標として2020年3月期において、売上高10,000百万円、営業利益700百万円を掲げている。これは1995年の上場以来過去最高の利益水準である。しかしこの数字は、通過点に過ぎず、RIZAPグループが目指すCOMMIT2020の最終年度に当たる2021年3月期には営業利益900百万円を視野に入れている。

2. フィットネス事業におけるベストプラクティスの再現が成長の主エンジン
同社はフィットネス事業を中長期の業績計画達成のためのメイン・エンジンに位置付けている。キーワードは“ベストプラクティス(成功事例)の再現”だ。同社はこれまで、事業パートナーとの共同出店、既存店舗のリニューアルなど、いくつかの成功パターンの確立を目指してきた。2017年3月期までにそれを完成させ、2018年3月期以降は、その再現を図ることでフィットネス事業の収益拡大を図るという戦略だ。この点がまったくの新規プログロムの成功に“賭けた”前回の成長戦略との大きな違いだ。

3. 事業ポートフォリオの安定性増大とグループシナジーが補助エンジン
今回の成長戦略のもう1つのキーワードは“事業ポートフォリオの安定化”だ。成長エンジンとしての役割をフィットネス事業だけが負うのではなく、GAME事業やその他事業などの収益性が強化されることで、2つ目、3つ目の補助エンジンも備わった成長戦略であるという点が、今回の成長戦略の大きな特長と言える。また、大型の自社ビルを複数所有している点や北海道内での強い信用力などを活用してグループシナジーもこれまで以上に追求される見通しで、これもまた成長のエンジンとして期待される。

■Check Point
・フィットネス事業をコアとする成長戦略で2020年3月期に売上高100億円、営業利益7億円を目指す
・フィットネス事業:新規出店とリニューアルにおいて過去の成功事例を再現
・GAME事業:工夫次第で成長可能。新型機導入と“チョイ置きモデル出店”で成長を狙う

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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