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後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は小幅下落、全般こう着のなか、好業績の中小型株などへの値幅取りが活発


23日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は小幅下落、全般こう着のなか、好業績の中小型株などへの値幅取りが活発
・ドル・円は111円17銭、値を戻す展開、日本株は下げ幅を縮小
・値下がり寄与トップは東エレク、同2位は電通


■日経平均は小幅下落、全般こう着のなか、好業績の中小型株などへの値幅取りが活発

日経平均は小幅に下落。24.32円安の19653.96円(出来高概算7億5000万株)で前場の取引を終えた。英マンチェスター・アリーナで爆発との報道を受けて、テロへの警戒から円相場が円高に振れて推移するなか、利益確定の流れが先行した。週明けの米国市場の上昇の流れもあり、売り一巡後はプラス圏に回復する場面もみられたが、5日線レベルで上値を抑えられる格好となった。

セクターでは石油石炭、空運、保険、金属製品、海運、証券、銀行が軟調。一方で、食料品、その他金融、水産農林、精密機器、サービス、建設がしっかり。売買代金上位では、任天堂<7974>、JT<2914>、リクルートHD<6098>、ソニー<6758>、リミックスポイント<3825>が堅調。半面、東エレク<8035>、Vテク<7717>、三井住友<8316>、ディーエヌエー<2432>、SUMCO<3436>が冴えない。

日経平均は狭いレンジでのこう着が続いており、チャート形状では5日線に上値を抑えられている。米国市場は落ち着いた値動きをみせていたが、英マンチェスター・アリーナでの爆破事件が重しとなっている。また、トランプ米大統領が3月にコーツ国家情報長官らにトランプ陣営とロシア政府の間の共謀の存在を公式に否定するよう求めていた、と米紙ワシントン・ポスト紙が伝えているようである。FBIのコミー前長官は、30日以降に上院情報委員会の公聴会で証言する予定でもある、トランプ政権の政治混乱リスクへの警戒も重しになる。

日経平均は目先こう着が続くことになり、全般的に利益確定の売りが優勢になりやすいだろう。ただし、個人の物色意欲は強く、好業績の中小型株などへの値幅取りが活発となりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は111円17銭、値を戻す展開、日本株は下げ幅を縮小

23日午前の東京外為市場では、ドル・円は値を戻す展開。日経平均株価が下げ幅を縮小し、リスク回避の円買いは弱まっているもよう。

引き続き米政治情勢の不透明感が意識されやすいが、前日海外市場の下げを取り戻す展開。ドル・円は朝方の売りで110円86銭まで下げたものの、その後日経平均株価の下げ渋りでドルは111円台に戻した。

日経平均が前引けにかけて下げ幅を縮小し、前日終値付近に接近。また、ランチタイムの日経平均先物は切り返しつつあり、目先の日本株反転を期待したドル買い・円売りの流れとなっているようだ。

ここまでのドル・円の取引レンジは110円86銭から111円35銭、ユーロ・円は124円61銭から125円11銭、ユーロ・ドルは1.11237ドルから1.1246ドルで推移した。

12時13分時点のドル・円は111円17銭、ユーロ・円は125円07銭、ポンド・円は144円36銭、豪ドル・円は83円33銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・夢展望<3185>やASJ<2351>などがストップ高

・Fプラネット<7853>がストップ安
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位は電通<4324>


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30  全産業活動指数(3月)  -0.5%  0.7%
・14:00  全国スーパー売上高(4月)    -1.8%
・15:00  百貨店売上高(全国・東京地区4月)

<海外>
・15:00  独・GDP確報値(1-3月)  2.9%  2.9%
・15:00  スイス・貿易収支(4月)    31億スイスフラン



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