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利食い優勢も潜在的な買い戻しニーズは大きい


 13日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が意識されそうだ。12日の米国市場では、NYダウが前日比変わらずとなるなど、こう着感の強い展開だった。トランプ大統領の講演内容を見極めたいとして様子見ムードのなか、米中協議をめぐる関税撤回について明確に発言せず、小動きとなった。また、パウエルFRB議長が上下両院合同経済委員会での証言を控えていることも手掛けづらくさせたようである。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の23470円。円相場は1ドル108円90銭台とやや円高に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の相場展開になろう。ただし、米国同様、こう着感の強い相場展開の中で、断続的なインデックス売買による底堅さは意識されそうである。米中協議を巡るトランプ大統領の発言内容は想定内であるほか、米大統領選まで1年となるなかで、市場を混乱させる発言等も控え気味になるとみられ、市場の波乱要因は限られてくるだろう。金先物価格の下落基調が続いており、安全資産からの資金逆流により、リスクオン状態は継続。

 昨日の日経平均は大引けにかけてのインデックス買いにより、終値では昨年10月以来の23500円を回復して終えている。心理的な節目から強弱感が対立しやすいだろうが、これまでのリバウンド局面では順調に節目を突破してきており、潜在的な買い戻しニーズは大きいと考えられる。決算発表も主要処は一巡してきていることもあり、先物主導のインデックス売買が中心ながらも、押し目買い意欲は次第に高まることも考えられる。

 また、調整局面では日銀によるETF買い入れへの思惑が下支えするほか、相次ぐ企業の自社株買い発表によって、需給面でも売り込みづらくさせそうだ。なお、決算では中小型株の決算が本格化しているが、ネガティブな決算内容が目立つ。これを受けた初動としては売りが先行しようが、相対的に出遅れていることもあり、売り一巡後のアク抜け感が強まってくるかが注目されそうだ。


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