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米中閣僚級協議を警戒しつつ、急ピッチの下げに対する買い戻しも意識


 9日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうだ。米政府は中国製品への制裁関税を25%に引き上げると正式に通知する一方で、中国側は米国が関税を引き上げた場合、必要な対抗処置を取ると表明している。その中で9日に始まる米中閣僚級協議への思惑から買い戻しも入り、8日の米国市場は売買が交錯した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の21525円。円相場は1ドル110円前半で推移している。

 日経平均は連日で300円を超える下落となっており、支持線として意識されていた25日線を割り込んでいる。ただ、昨日はギャップ・ダウンで始まった後は、21500-21600円レベルでの狭いレンジ取引となっており、本日も21500円処での下げ渋りは意識されそうだ。また、直近で700円程度下げていることもあり、米中閣僚級協議を警戒しつつ、急ピッチの下げに対する買い戻しの動きも意識されやすいところである。

 また、インデックス売買に振らされやすい需給状況であるが、決算発表がピークを迎える中、決算を手掛かりとした個別物色は活発であろう。昨日決算を発表したトヨタ<7203>
はコンセンサスを下回るものの、自社株買いの発表が材料視される局面もみられていた。
プラスは維持できなかったが、下げ渋る動きがみられてくるようだと、市場全体への落ち着きにもつながりやすい。

 その他、引け後の決算ではソフトバンク<9434>がコンセンサスを上回る見通しを発表している。個人の需給面でシコリを残していることもあり、リバウンドを強めてくるようだと、個人のセンチメントにも好影響を与えてくる可能性がある。その他は、全般手掛けづらい中で、中小型の好業績銘柄や好需給銘柄などへ短期的な値幅取り狙いの資金が向かう流れになりそうだ。


<AK>

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