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世界経済の景気後退懸念が和らぐ


 2日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。1日の米国市場は、中国の3月製造業PMIを受けて世界経済の景気後退懸念が和らいだほか、米中貿易交渉の進展に楽観的な見方も広がり、NYダウは329ドル高となった。また、3月のISM製造業景況指数が堅調な内容となったことも材料視されている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比175円高の21625円。円相場は1ドル111円30銭台と円安に振れて推移している。

 中国の3月製造業PMIや米中貿易交渉の進展期待などは前日の上昇で織り込まれているとはいえ、海外株高の流れを受けた買い先行の相場展開が見込まれる。3月のISM製造業景況指数が堅調な内容となったことや円相場が円安に振れて推移していることを評価した流れが期待されるところである。また、米国市場では銀行や自動車のほか、半導体株も堅調な展開となっており、安心感につながりそうである。

 インデックス売買が中心になると考えられるため、中小型株はやや手掛けづらくなりそうであるが、新年度相場入りに伴う新規資金流入への思惑から、全体的には底堅さが意識される。また、足元で低迷していた銀行株が強含みに推移してくるようだと、先高観につながりやすいほか、円相場が1ドル111円台を回復してきたことも支援材料になる。

 また、楽観視はできないとはいえ、米中通商協議の継続に対しても買い戻しを誘う流れになりそうだ。中国上海指数は昨日2.5%超の上昇となり、3月以降の高値もち合い水準を上放れてきている。今後の米中通商協議の進展次第ではあろうが、中国の上昇インパクトも買い戻しを誘う流れに向かいやすいところである。中国の上昇が継続してくるようだと、日本株への支援材料になりやすいだろう。

 その他、注目されていた新元号は「令和(れいわ)」と発表された。祝賀ムードの中で相場の下落トレンドは避けたいところであり、新年度で21500円を回復した日経平均は、この水準を固めておきたいところでもある。下げさせないといった思惑なども、徐々に上値追いにつながることも考えられそうだ。


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