
トランプ米政権の関税引き上げを巡る日米協議の詳細が明らかになってきた。日本政府関係者が18日、明らかにした。
16日(日本時間17日)に赤沢亮正経済再生担当相と会談したトランプ米大統領は、在日米軍の駐留経費の負担増▽米国製自動車の日本での販売▽対日貿易赤字――などを挙げながら日本に対する不満を表明した。
だが、50分間の会談の終盤になると両氏は米大リーグ、ドジャースに所属する大谷翔平選手と男子ゴルフの米メジャーで活躍する松山英樹選手の名前を出しながら「どちらが偉大なアスリートか」といった話題で盛り上がったという。
昨年のワールドシリーズを制したドジャースは7日にホワイトハウスを表敬訪問しており、大谷選手はトランプ氏と握手を交わした。また、ゴルフ好きのトランプ氏は初来日した2017年に、埼玉県川越市の霞ケ関カンツリー倶楽部で松山選手を交えて安倍晋三首相(当時)とラウンドしている。
ホワイトハウスが公表した会談時の写真によると、赤沢氏はトランプ氏に大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」の金色の貯金箱を贈った。貯金箱は10個用意したという。トランプ氏は「Make America Great Again(米国を再び偉大に)」の文字があしらわれた赤い帽子に自らサインしてプレゼントした。
その後のベッセント財務長官らとの日米協議では、米国側は自動車や医薬品などの非関税障壁を列挙し、赤沢氏は「すぐに全ての非関税障壁を見直すのは難しい。優先順位をつけてほしい」と求めたという。【横山三加子、古川宗】