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日経平均は年初来安値も個別では次第に冷静な値動きに


 20日の日本株市場は、引き続き不安定な相場展開になろう。19日の米国市場ではNYダウが350ドル超の下落となった。買いが先行して始まったが、FOMC(連邦公開市場委員会)では大方の予想通り利上げを実施し、発表後に下げに転じている。2019年の利上げ予想回数を2回へ引き下げ、パウエルFRB議長も将来のデータ次第で金融政策変更の可能性にも言及したが支援材料とはならなかった。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の20630円となり、これにサヤ寄せする格好からのギャップ・ダウンでのスタートとなろう。円相場は1ドル112円40銭台で推移している。

 日経平均は3月に付けた年初来安値を更新する可能性があるが、前日にTOPIXが年初来安値を更新しており、ある程度は予想されていた展開といったところであろう。まずは、安値更新後の底堅さを見極めたいところである。また、FOMCの結果についても予想通りの内容であり、改めて嫌気するというよりは、薄商いの中をインデックスに絡んだ商いによって振らされる展開であり、個別では冷静な値動きをみせてくる可能性はありそうだ。

 もっとも、ハイテクセクターについては、マイクロン・テクノロジーが下方修正を発表していることもあり、嫌気売りを誘う流れになりそうだ。指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>のほか、値がさのハイテク株の弱い値動きが日経平均の重石になりやすい。

 一方で、ソフトバンク<9434>は、公開価格割れでセンチメント悪化が警戒されるが、足元では不安材料もあっただけに、一先ずイベント通過となり、インデックス需要が見込まれる来月末に関心が向かうことになろう。

 また、昨日はサンバイオ<4592>の効果もあり、マザーズ指数は反発した。直近の下落幅からは自律反発の域は脱していないが、上昇した銘柄は比較的値持ちの良い展開となっている。需給懸念は根強い状況ではあるが、直近IPO銘柄でも強い値動きをみせる銘柄もあり、資金が向かいやすい材料株などへも短期的な値幅取り狙いの商いが膨らみやすいだろう。


<AK>

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