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主力大型株けん引も年末高を意識した中小型株物色も活発化


 29日の日本株市場は、米株高の流れを受けて堅調な展開が見込まれる。28日の米国市場ではNYダウが617ドル高、ナスダックが208Pt高と大幅に上昇した、米中首脳会談での貿易交渉進展に楽観的な見方が広がり、買いが先行。さらに、米連邦準備理事会
(FRB)のパウエル議長が講演で話した内容から、市場は利上げの打ち止め時期が近いと解釈。景気減速への警戒感が後退し、ハイテク株を中心に買い戻しが優勢となった。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比165円高の22395円となり、これにサヤ寄せする格好からギャップアップからのスタートとなろう。

 米国では追加利上げ見通しが大きく後退したことからリスク選好の流れが強まり、下落基調が続いていたアップルも3.8%超の上昇となっており、半導体関連への追い風になりそうである。米中貿易摩擦への進展期待も高まっており、コマツ<6301>など中国関連への買い戻しを誘うことも考えられる。もっとも、米中首脳会談の行方を見極めたいとするムードは強く、ショートカバー中心で積極的な売買は手控えられるだろう。そのため、シカゴ先物にサヤ寄せした後は、次第にこう着感が強まりやすい。とはいえ、日経平均は25日線を突破し、その後も同線から上放れる動きをみせてきており、買い戻しを誘いやすいところである。また、中間配当の再投資といった需給要因も下支えとなっているとみられる。

 インデックス主体の主力大型株がけん引する格好となり、中小型株への物色はやや手控えられる可能性はある。しかし、日経平均の底堅さが意識されてくる局面においては、マザーズ指数の1000Pt回復が射程に入っていることもあり、年末高を意識した中小型株物色も次第に活発化してくることが考えられる。また、引き続きトランプ米大統領の発言等に振らされやすい状況が続くことになろうが、発言等に敏感に反応して新たなポジションを取る動きよりは、ポジションニュートラルの流れに向かいやすいと考えられる。大きく売り込まれているセクター銘柄などへは、買い戻しが意識されやすい。

<NH>

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