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アク抜け意識も不透明感は根強い


 9日の日本株市場は、小じっかりの相場展開となりそうだ。6日の米国市場では、6月雇用統計で非農業雇用者数が前月比21万3千人増と予想を大幅に上振れ、買いが先行した。また、米中貿易摩擦に関するアク抜けも意識されたようである。シカゴ日経225先物清算値は
大阪比5円安と反応は限られそうであるが、一先ず先週末みられていた買い戻しの流れが続きそうである。

 そのため、短期的な戻りを試す場面がでてきそうだ。米中、米欧間の貿易摩擦問題は引き続き警戒材料であり、今後は新たに2000億ドル相当の中国製品を対象に追加関税をかけるかどうかに懸念はシフトしている。引き続き、上海総合指数の動き等に左右され、上値は重いことが想定される。しかし、米国が日本時間6日午後1時過ぎに対中制裁関税を発動した後は、短期筋とはいえイベント通過のアク抜け的な動きから買戻しが先行した。5日までの4日続落で日経平均は750円以上も下げ、マザーズ指数は5日に昨年9月6日以来となる1000ポイント割れを見るなど目先的な底入れも意識されやすい面もありそうだ。

 とはいえ、先週末は短期筋のショートカバーとみられる動きによって反発となったが、
出来高は13億株台にとどまっている。日経平均はようやく5日線を回復した程度であり、25日線との乖離は大きい。一目均衡表では雲下限での攻防にとどまっており、先行き不透明感は根強いだろう。買い一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。その他、先週末にストップ高をつけていたエーザイ<4523>への買い継続、これに伴う医薬品・バイオテクノロジー企業への波及も意識されやすい。


<AK>

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