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過熱警戒も先進国との相対的な出遅れ感が依然意識される


 22日の日本株市場は、高値圏でのこう着感の強い相場展開になりそうだ。21日の米国市場は、前日のFOMCで年内の追加利上げの見通しが据え置かれ、利上げ観測の拡大を嫌気して売りが先行した。銀行が上昇する一方で、テクノロジー機器が下落している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円高の20265円だった。

 米株安や急ピッチの上昇に対する過熱感、週末要因もあって、利益確定の流れが優勢になりやすい面はあろう。ただし、日銀の金融政策会合では、長期金利をゼロ%程度に誘導する現行の金融緩和の維持を決定。米国では年内あと1回の利上げの可能性があるなか、日米金利差拡大によるドル買い・円売りが一段と強まる可能性がある。

 また、総選挙を控えた政策期待も高まりやすいだろう。日経平均は連日で年初来高値を更新し、2015年8月19日以来の20400円を回復している。それでも先進国との相対的な出遅れ感も依然として強く、海外勢による資金流入への思惑等もあって、押し目買い意欲の強さが意識されそうだ。

 インデックスに絡んだ商いが中心となり、ファーストリテ<9983>辺りが日経平均の下支えとして意識されよう。昨日利食いに押された任天堂<7974>については、押し目買い意欲の強さが窺えるようだと、他のゲーム株への刺激材料になりそうだ。また、資金の逃げ足は速いものの、中小型株の出遅れ修正も意識されよう。
(村瀬智一)


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